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タチが悪いと言われる夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介
2023.08.02
風邪は冬や春先等の寒い時期に体の免疫力が落ちて罹るというイメージを何となく持っている人も少なくないでしょう。もちろんそれは間違いではないですが、夏場にも風邪を引くことがあります。特に夏に引く風邪は治りづらくてタチが悪いと言われることもあります。この記事では夏風邪を引いた際に出る症状や原因、予防法について紹介します。またコロナとの違いについても紹介します。
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|夏風邪と冬の風邪は何が違う?
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|コロナとの違いは?
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|どのような予防をすれば良いか
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|まとめ
タチが悪いと言われる夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|はじめに
2023年に入ってから徐々にコロナは収束に向かっているものの、決して撲滅したわけではありません。
またコロナ禍におけるその他感染症ワクチンの接種率が低下や子供の免疫力の低下等によって、コロナ以外の感染症が懸念されています。ゴールデンウィークあたりには全国的にはしか(麻疹)や風疹が流行るという状況もありました。
夏期に入ると、一般的に治りづらいと言われている夏風邪に罹る懸念も発生し、コロナとの見分け方が難しい状況にもなります。
この記事ではなぜ夏にひく風邪のことを特に「夏風邪」といって区別するのか、またコロナとの違いや予防法について紹介していきます。
近年は異常気象と言われるような現象が季節ごとに各地で発生しており、夏はその土地の最高気温を更新したり、真夏日や熱帯夜が何日も続いたりということも珍しくなくなってきました。
その結果、皆さんの体に自律神経の乱れ等の異変をもたらして夏バテ等の体調不良を引き起こす可能性も高くなっています。夏バテ自体は病気ではないものの、症状に気づかず放っておくことで夏風邪や熱中症、さらに脳梗塞等の重篤な病気を発症する可能性もあります。
まずはこの記事をきっかけに夏風邪について正しい知識を持ち、適切な予防・対策をして元気にこの夏を乗り切っていただけると幸いです。
なお今回詳細は取り上げませんが、熱中症について詳しく知りたい方は環境省の公式サイト内「熱中症予防情報サイト」をご覧ください。
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|夏風邪と冬の風邪は何が違う?
夏風邪と冬等にひきやすい通常の風邪の違いは、端的に言うとウィルスにあります。
基本的にウィルスは低温かつ乾燥した空気で繁殖しやすいと言われていますが、中には高温多湿な日本の特徴的な夏の気候を好む種類も存在します。
具体的にはエンテロウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルスというウィルスで、これらは1年中存在はしているものの湿度50%以上となる活発になります。そのため梅雨頃から注意する必要があるでしょう。
特にエンテロウイルスは喉から感染して腸で増殖するためのどの痛みや咳、下痢や腹痛といった症状を起こしやすく、これらは夏風邪の大きな特徴の一つとなっています。
また暑さを起因とする免疫力の低下によってウィルスを撃退するのに時間を要す、お腹で増殖するとウィルスが体外に出るまでに時間がかかるといった状況から一度罹ると治りづらいと言われています
エンテロウイルス、アデノウイルスによる夏風邪はいずれも子供が罹りやすく、発症すると発熱、喉の痛み、頭痛、食欲不振、鼻づまり、腹痛、下痢といった症状以外にもヘルパンギーナ(急性のウイルス性咽頭炎)、手足口病(手足、口腔粘膜等に水疱性の発疹ができる)、プール熱(咽頭結膜熱)と言われる感染症が起こることもあります。
コクサッキーウイルスも同じく子供が罹りやすいもので呼吸器症状、発しん、口内炎、結膜炎、髄膜炎といった症状が出る可能性があります。
また大人が全く罹らないというわけではなく、家で子供から感染する可能性や、疲れや寝不足等で免疫力が弱っている時に発症する可能性もあるので注意が必要です。
前述したようにウィルス撃退・排出までに時間がかかるということが「夏風邪はタチが悪い」と言われる原因ですが、症状が軽く現れるということも原因の一つと考えられます。
ちょっとした体調不良だろう、すぐ治るだろうと高を括っていたら喉の痛みがひどくなった、高熱になった、下痢の症状がひどくなったということにもなりかねません。
さらに夏場は熱中症予防のためにもクーラーが欠かせません。クーラーによる冷え過ぎは当然ながら体に良くないですが、冷えた室内と屋外の行き来を繰り返すことで自律神経に乱れをきたすため、免疫力を上げづらいというのも夏風邪を長引かせる要因となっています。
暑さによって寝付きが悪くなったり寝不足になったりすること、食欲不振になることでも免疫力を下げてしまいます。高熱や下痢の症状が続くと脱水症状や熱中症にもなりやすいため意識して水分や経口補水液を摂取することも重要です。
夏風邪という病気自体が通常の風邪と異なって特別治りにくいということはないものの、気候条件が原因となって長期化する傾向にあると言えます。
「夏かぜの治療について」では各ウィルスの特徴について詳しく紹介されていたので、さらに詳細を知りたい方はあわせてご覧ください。
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|コロナとの違いは?
コロナウイルスによる感染症は現在少しずつ特徴的な症状や治療法等が確立しつつある状況ですが、軽症であると自覚症状が現れない場合もあります。
症状が現れる場合は発熱(微熱〜高熱)や関節痛・筋肉痛、咳、倦怠感といった風邪と同じような状態となります。また特徴的なものとしては味覚や嗅覚の異常があります。
コロナにおいては、そこまで症状がひどくなかったものの急速に重症化して集中治療や人工呼吸器が必要となるケースもあり、現時点で明らかになっていることも決して多くはないため、軽く見るのは非常に危険です。
また令和5年5月8日からコロナによる感染症の扱いが5類相当に移行されて基本的な感染対策を一律で行う必要や、陽性者・濃厚接触者の外出自粛の必要は無くなりましたが、決して消え去ったわけではなく依然として感染の危険性は潜んでいます。
味覚や嗅覚の異常という特徴があるものの、多くの場合コロナと夏風邪は医師であってもひと目で診断するのは困難です。
そのため体調不良を感じた場合はできるだけ速やかに内科を受診することをおすすめします。
なお「普通のかぜとインフルエンザ、新型コロナはどう違うの?」ではインフルエンザを含めた症状の現れ方の違いを表で紹介していたためあわせてご覧ください。
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|どのような予防をすれば良いか
引き続きコロナへの予防・対策は継続する必要がありますが、コロナへの対策は夏風邪対策にも繋がっており、その逆もまた然りとなります。
いずれも接触や飛沫を介して感染するという特徴があるため、感染経路を断つことが重要となります。
すでにマスクの着用義務はなく、熱中症予防のためにも屋外では可能な範囲で外すことが推奨されていますが、くしゃみやせきなどによる飛沫によってウィルスが体内に入る可能性もあるため、屋内の人との距離感が近い場所では引き続きマスク着用がおすすめではあります。
ウィルスが付着したものに触れることで感染する接触感染においては、粘膜からウィルスが体内に侵入する可能性があるためコロナの予防でも呼びかけられていた手洗い・うがいやアルコール消毒が欠かせません。
屋内であれば、同じ空気を閉じ込めず流れができるように定期的に喚起をすることも大切です。以上のように、コロナの時に言われていたソーシャルディスタンス、3密や不要不急の外出を避けるという行動は夏風邪においても効果的と言えるでしょう。
またクーラーを過剰に利用することも避けた方が良いでしょう。クーラーの適温は28℃であり、外気との温度差は5℃以内が理想的と言われています。猛暑日だと35℃以上となるので難しい時もありますが、気温差が激しい場所を行き来すると自律神経が乱れて免疫力の低下を招くので、クーラーはこまめに温度調整をしましょう。
公共交通機関や店、オフィスといった自分で温度調整をしづらい場所に出向く場合は膝掛けやカーディガン等の薄い羽織り物を持っておくと良いでしょう。
クーラーの温度を下げすぎて体を冷やすのも良くないですが、寝る前に体温を上げすぎるのも避けなければなりません。人の体は睡眠時に体温が下がるようにできていますが、体温が高い状態で寝ると体温の下がり方が激しくなり風邪をひきやすい状態となるためです。
そのため入浴は39℃以下のぬるめと感じる程の湯船にゆっくり浸かることをおすすめします。また入浴は寝る時間の1、2時間前までに済ませておくと眠りにつきやすくなります。
夏風邪に深い関係がある夏バテの予防策については「夏バテの予防と対策」に簡単にまとめられていたのであわせてご参照ください。
夏風邪はどんな症状が出る?コロナとの違いについても紹介|はじめに|まとめ
最後に今回の記事をまとめます。
- 夏風邪と通常の風邪ではウィルスの種類が異なる
- 夏風邪は喉の痛みや腹痛・下痢といった症状が特徴的で特に子供が罹りやすい
- 気候条件が原因となって夏風邪は長期化することもある
- コロナか夏風邪がわからないときは自分で判断せず医療機関を受診するべき
- コロナへの対策と夏風邪への対策は同じ
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