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健康診断当日までの食事制限について紹介!
2022.11.27
健康診断の前日(あるいは数日前)から当日にかけては、診断する項目によって様々なルールが課されています。しかし思い込みや、解釈の誤りにより正しく守れていない人もいるのではないでしょうか。 この記事では、健康診断前の食事ルールについて詳しく紹介していきます。
健康診断当日までの食事制限について|はじめに
健康診断当日までの食事制限について|制限項目の違い
健康診断当日までの食事制限について|食事制限がある理由
健康診断当日までの食事制限について|時間を守れば何を食べてもいいの?
健康診断当日までの食事制限について|食事以外に気をつけるべき点
健康診断当日までの食事制限について|もしも食事制限を守れなかった場合は?
健康診断当日までの食事制限について|まとめ
健康診断当日までの食事制限について|はじめに
社会人の方であれば、これまでに健康診断を経験したことがある人がほとんどかと思います。また、受診当日までに様々な制限があることもご存知の方が大多数かと思います。
しかし制限事項を自分の勝手な解釈に落とし込んでしまったり、純粋に勘違いしていたり、あるいは検診項目が変わったにもかかわらず制限事項をしっかり読んでおらず、それまでの制限しか守っていなかったりということもあるのではと推測されます。
この記事では、健康診断を受けるまでの食事制限について詳しく解説していきます。
もちろん受診する病院や専用施設によって多少の違いはありますが、制限事項を組み込む意図は共通しています。そのため今回は制限事項の紹介というよりは、なぜその項目が組み込まれているのかという点に焦点を当てて説明していこうと思います。
なお、職域での健康診断や健康管理支援事業などを展開している日本予防医学協会の公式ページにも健康診断に関するよくある質問がまとめて掲載されているので、あわせて参考にしてみてください。
健康診断当日までの食事制限について|制限項目の違い
まだ会社で実施される基本検診しか受けたことがない方や、健康な方は知らなくても無理はないですが、実は、食事制限の内容は検診項目や健康状態、病歴、受診する時間帯などによって変わってきます。
午前検診・午後検診であるかで食事を摂って良いとされる時間が異なります。午前の場合は前日夜9〜10時くらいまで、午後の場合は当日の朝食まで食事が許可されているといった違いがあります。
また、糖尿病や高脂血症を患っている方に関しては、食事を終えた状態での血糖値を確認する必要があるため、あえて食事制限がされない場合もあります。
その他の病気がある方も食事が許可されることがあるので、自分が記載事項通り制限する必要があるか不明な場合は、かかりつけの医者や健康診断を受ける病院・施設に確認しましょう。
妊娠中の方も同様で、通常の食事を許可される傾向にあります。なお、生理中となった場合に食事制限内容が変わることは基本的にありません。受診できなくなるということもないですが、診断項目によっては後日改めて診断となる可能性もあることを覚えておいてください。
薬を常用している場合は?
薬の服用は健康診断の結果に影響を与えます。しかし、例えば高血圧の薬や抗癌剤、メンタル関連の薬など、時間通りに薬を飲まないと健康状態・精神状態を保つことが難しいものに関しては、服用が許可されていることもあります。
ただし複数の薬があって、これは飲まなくても問題ないので当日は避けるべきかと迷うこともあるでしょう。また花粉症がひどい、頭痛などで、当日できれば薬を飲んでおきたいということもあるでしょう。
そういった場合も自分では決めず、まずはかかりつけの医者や健康診断を受ける病院・施設に相談してください。もし先に飲んでしまった場合は、必ず診断時に伝えてください。
なお、サプリメントの服用は前日から控えましょう。
日本予防医学協会のよくある質問にはさらに詳細な部分についても一つずつ紹介されているので、あわせて参考にしてみてください。
健康診断当日までの食事制限について|食事制限がある理由
「制限って言ってもそんな厳密にしなくてもいいのでは?」「今食事をしたところで大して変わらないのでは」と思っている方はいませんか。
食事制限の理由はいくつかあるのですが、どの健康診断であっても共通して当てはまるのは「血糖値への影響をなくすため」です。
食事で摂った糖分がブドウ糖となって血管に取り込まれ血糖値の上昇につながります。
血糖値はどういった食事内容であっても多かれ少なかれ上がるものなので、本来は健常であっても、食事したことによって数値が悪いと判断され、再検査となる可能性も出てきます。
また、油分の多い食事をした場合は中性脂肪の数値が高くなりやすいです。中性脂肪は食事の直後ではなく、数時間経ってピークとなるため、まだ健康診断まで時間があるから少しくらい良いだろうと思って食べてしまうと、診断結果に影響することになるでしょう。
胃部X線撮影にも食事は影響します。もちろん食べた物は胃で消化されるので、食べ物が残っていると異物となって写ってしまい、せっかく時間を作って健康診断を受けたにもかかわらず正確な診断が困難となってしまいます。
食事制限が必要となる検診項目については、日本予防医学協会のよくある質問でも紹介されているので、あわせて参考にしてみてください。
健康診断当日までの食事制限について|時間を守れば何を食べてもいいの?
健康診断はあくまで普段の生活における健康状態を調べる機会となるので、当日に合わせて無理に足掻く必要はありません。しかし結果として、健康につながる努力は無駄にはならないので、もし運動などを始めたのであれば、健康診断後も続けましょう。
それと同時に、普段とかけ離れた食生活を送るのもおすすめはできません。例えば、直近でラーメンや揚げ物などの脂っこいものばかり食べていると、診断時に中性脂肪の数値が高くなる可能性が高いです。
また、ジュースやコーヒーといった飲み物、アメやガムも血糖値を上げる効果があるため、当日は控えましょう。「当日は水・お茶のみ摂取可能」といった注意書きを見たことがある人もいると思います。
前日の定められた時間までの食事に関しても、うどんやお粥、野菜スープなど、消化の良いものを摂取ることをお勧めします。食材を極力細かくすることでも消化スピードを早められます。
ラーメン、ファーストフード、揚げ物はもちろん、つい注意を怠りがちなバターやマーガリンといった油分の多いものも避けましょう。
検査当日・前日の飲食について、日本予防医学協会のよくある質問で紹介されているので、あわせて参考にしてみてください。
健康診断当日までの食事制限について|食事以外に気をつけるべき点
食事以外によく疑問とされるのは、喫煙や飲酒です。
喫煙に関しては、血圧上昇の原因となるだけではなく、胃部X線検査がある場合は喫煙によってバリウムが胃から押し出される時間が加速してしまうため、当日は不可です。
また、肝機能や脂質代謝に影響のある飲酒も前日・当日不可となります。中には前日何時までは飲酒可能という場合もありますが、基本的に控えておいた方が間違いありません。
睡眠を含めた健康管理も大事です。普段は健康でも、偶然に、健康診断当日に体調不良になってしまっては、診断結果に影響が出てしまいます。また体調不良によって受けられない項目が発生することもあるので、可能な限り体調を整えておきましょう。
健康管理のために、あるいは少しでも脂質や体重を減らすためにと極端に激しい運動をすることも控えましょう。激しく動くことでタンパク質の量が変化したり、肝機能の数値が上昇する可能性があるためです。
またプロテインも一部数値に影響を与えてしまうため、健康診断前日・当日は控えましょう。
日本予防医学協会のよくある質問では、当日の服装などについても紹介されているので、あわせて参考にしてみてください。
健康診断当日までの食事制限について|もしも食事制限を守れなかった場合は?
食事制限を破ってしまった場合によく隠す人がいますが、隠しても良いことはありません。受付などの健康診断中のどこかのタイミングで担当の方から聞かれたら素直に答えましょう。聞かれなかった場合も必ず自分から申告してください。例えばタバコであれば何時間前に何本といった情報を正確に伝える必要があります。
申告することでその事実を加味して診断してくれる場合もあります。しかし、別日に改めて検診をしなければいけないこともあり、自業自得で手間を増やすことにもなりかねないので、食事制限は油断せず守ってください。また、体調も普段と異なる場合は伝えましょう。
日本予防医学協会のよくある質問では、その他に困った場合の対処方法についても紹介されているので、あわせて参考にしてみてください。
健康診断当日までの食事制限について|まとめ
以下が今回のまとめとなります。
- 食事制限の内容は検診項目や受診する時間帯などによって異なる
- 食事制限が課されない場合もある
- 食事は血糖値・中性脂肪に影響を与える
- 前日の食事は消化の良いものを心がけ、脂っこいものを避ける
- 制限が破ってしまった場合は正直に申告する
今回の記事で疑問点が解決しなかった場合は、ぜひ日本予防医学協会のよくある質問も、あわせてご参照ください。
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