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糖尿病は健康診断で早期発見できる?検査項目の見方と受診の目安を解説
2026.02.18
糖尿病は、初期には自覚症状がほとんど出ないことも多く、気づかないまま進行してしまうことがあります。そのため健康診断で「血糖が高い」「HbA1cが高い」「尿糖が出た」などの指摘を受けて、はじめて糖尿病の可能性に気づく方も少なくありません。 しかし健康診断の結果を見ても、「このまま放置してよいのか」「すぐに受診が必要なのか」「生活改善で戻るのか」など、判断に迷うケースは多いです。 この記事では、東中野のいたやクリニックとして、糖尿病の基本的な仕組みから、健康診断で重要となる検査項目(血糖・HbA1c・尿糖など)の見方、要再検・要受診と言われたときの対応、受診の目安までをわかりやすく整理します。

糖尿病と健康診断で重要になる「体の主要構成要素」
整理のポイント:血糖を上下させる仕組み(インスリン・膵臓)と、血糖を受け取る臓器(肝臓・筋肉・脂肪)をセットで見ると、健康診断の数値が「なぜ異常になるのか」が理解しやすくなります。
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主要指標:血糖/HbA1c/尿糖
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中心となる仕組み:インスリン(分泌・効き)/膵臓(疲れ)
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影響を受ける背景:内臓脂肪・運動不足・睡眠不足・ストレス など
1. ブドウ糖(血糖)
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血液中を流れるエネルギー源で、食事(糖質)から作られます。
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糖尿病では、この血糖が高い状態が続きやすく、健康診断で「血糖」や「HbA1c」に異常が出やすくなります。
2. インスリン
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膵臓から分泌されるホルモンで、血糖を細胞へ取り込ませ、血糖を下げる役割があります。
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糖尿病では「インスリンが出にくい」「効きにくい」などが起こり、健康診断の数値に反映されます。
3. 膵臓(すいぞう)
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インスリンを作る臓器で、長期の負担や体質などで働きが低下すると糖尿病につながります。
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健康診断で糖尿病が疑われた場合、膵臓の働き(分泌)や抵抗性の背景を整理することが重要です。
4. 肝臓・筋肉・脂肪(血糖の“受け皿”)
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インスリンの働きで血糖を取り込む“受け皿”です。
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内臓脂肪が増えるとインスリンが効きにくくなり(インスリン抵抗性)、糖尿病や健康診断異常につながりやすくなります。
糖尿病が進む流れ(健康診断で見つかるまでのステップ)
結論:糖尿病は「吸収→調整→抵抗性→分泌低下」の流れで進みやすく、健康診断の数値(血糖・HbA1c)に段階的に反映されます。
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吸収(食事の糖質が血糖になる)
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調整(インスリンで血糖を下げる)
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抵抗性(インスリンが効きにくくなる)
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分泌低下(膵臓が疲れてインスリンが出にくくなる)
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ここでは「糖尿病がどのように始まり、健康診断でどう見つかるか」を、流れで整理します。
1. 吸収(食事の糖質が血糖になる)
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食事で摂った糖質が消化・吸収され、血液中のブドウ糖(血糖)として増えます。
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食事の内容・量・時間が乱れると、血糖が上がりやすくなり、健康診断で糖尿病リスクが見つかるきっかけになります。
2. 調整(インスリンで血糖を下げる)
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通常は膵臓からインスリンが分泌され、血糖が筋肉や肝臓へ取り込まれて下がります。
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この調整がうまくいかない状態が続くと、糖尿病の入口に近づき、健康診断の「血糖」「HbA1c」に影響します。
3. 抵抗性(インスリンが効きにくくなる)
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内臓脂肪の増加、運動不足、睡眠不足、ストレスなどで、インスリンが効きにくくなります(インスリン抵抗性)。
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抵抗性が高い状態が続くと、健康診断で糖尿病や境界型(予備群)を疑う所見が出やすくなります。
4. 分泌低下(膵臓が疲れてインスリンが出にくくなる)
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抵抗性を補うためにインスリンを出し続けると、膵臓が疲れて分泌が追いつかないことがあります。
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この段階では糖尿病が進みやすく、健康診断で「HbA1c高値」「空腹時血糖高値」などが目立つことがあります。

糖尿病の主なタイプと特徴(健康診断での見つかり方)
1型糖尿病
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インスリンが作れなくなるタイプで、比較的急に血糖が上がることがあります。
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健康診断より前に、強い口渇・体重減少・強い倦怠感などで受診につながることもあります。
2型糖尿病
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インスリン抵抗性+分泌低下が関係することが多く、最も頻度が高いタイプです。
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初期は症状が乏しく、健康診断で糖尿病や境界型として見つかることが多いのが特徴です。
妊娠糖尿病(妊娠中の血糖異常)
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妊娠をきっかけに血糖が上がりやすくなる状態で、産科の検査で発見されます。
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将来の糖尿病リスクに関係することもあるため、経過管理が重要です。
健康診断で特に重要な検査項目(糖尿病の見落としを防ぐ)
注意:健康診断では「血糖」だけで判断せず、HbA1c・尿糖・脂質・血圧・腎機能までセットで確認すると、糖尿病の見落としを減らせます。
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空腹時血糖
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HbA1c
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尿糖(採血と合わせて評価)
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脂質(LDL/HDL/中性脂肪)・血圧・腎機能
空腹時血糖
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採血時点の血糖です。前日の食事・飲酒・睡眠、体調の影響を受けることがあります。
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健康診断で高い場合は、再検査で確認することが多い項目です。
HbA1c
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直近1〜2か月程度の平均的な血糖の目安です。
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健康診断で糖尿病や境界型を判断するうえで重要な指標です。
尿糖
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血糖が一定以上のときに尿に糖が出やすくなります。
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尿糖だけで糖尿病と確定はできませんが、健康診断で陽性の場合は採血(血糖・HbA1c)と合わせて評価が必要です。
脂質(LDL/HDL/中性脂肪)・血圧・腎機能
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糖尿病は動脈硬化リスクと関係しやすいため、健康診断では血糖だけでなく脂質・血圧の確認が重要です。
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腎機能は、糖尿病の合併症リスク評価や治療選択にも関係します。
健康診断結果の読み方(要再検・要受診・境界型の整理)
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健康診断で「糖尿病の疑い」と言われても、“次に何を確認するか”が最重要です。
よくあるパターン
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血糖だけ高い:当日の条件の影響が混ざることがあります。再検査で血糖とHbA1cを確認します。
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HbA1cも高い:一定期間、血糖が高めだった可能性があり、糖尿病または境界型の評価が必要です。
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尿糖が陽性:採血(血糖・HbA1c)で確認し、必要なら追加評価を行います。
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脂質・血圧も悪い:糖尿病と合わせて動脈硬化リスクが上がりやすいため、総合管理が重要です。
比較の観点:同じ「血糖高値」でも、HbA1c・尿糖・脂質・血圧の組み合わせで、疑う状態と優先順位が変わります。
軽症(境界型〜軽度の糖尿病疑い)の対応
生活習慣の見直し(基本)
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食事:夜遅い食事、甘い飲料、間食、炭水化物の偏りを整理します。
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運動:まずは歩行など、続けやすい運動から始めます。
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睡眠:睡眠不足や生活リズムの乱れは、糖尿病や健康診断の数値に影響することがあります。
再検査のタイミング
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健康診断で糖尿病が疑われた場合、医師が必要と判断すれば再検査(血糖・HbA1c・尿検査など)で確認します。
中等症(数値がはっきり高い/合併リスクが高い)の対応
内服薬の検討
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生活改善だけで十分に改善しない場合や、健康診断・再検査で糖尿病が明確に疑われる場合、状態に応じて内服薬を検討します。
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薬の選択は、年齢、体格、腎機能、低血糖リスク、他の持病・内服などを踏まえて決めます。
重症(強い高血糖・症状が強い・緊急性がある可能性)の対応
早急な評価が必要なサイン
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注意:強い口渇・頻尿、急な体重減少、強い倦怠感、吐き気、意識がぼんやりする等がある場合は、健康診断を待たずに受診が必要です。
治療の考え方
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状態によっては、インスリン治療や点滴・入院評価が必要になることがあります。
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糖尿病は「自己判断で様子見」を続けるほど、合併症リスクが上がりやすくなるため、医療機関での評価が重要です。
主な糖尿病治療薬の考え方(健康診断後の相談でよく出る話題)
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ここは一般的な整理です。実際の処方は、診察・検査・併用薬・腎機能などで変わります。
1. メトホルミン(ビグアナイド系)
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肝臓からの糖放出を抑えるなどにより、血糖改善を目指します。
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体質や腎機能などで注意が必要な場合があります。
2. DPP-4阻害薬
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食後の血糖上昇を抑える方向で働く薬の一群です。
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個々の状態により適応が変わります。
3. SGLT2阻害薬
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尿に糖を出しやすくして血糖を下げる作用が期待されます。
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脱水に注意が必要なことがあり、体調や腎機能などを踏まえて判断します。
4. GLP-1受容体作動薬
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食欲や食後血糖に関係するホルモン作用を利用し、血糖改善を目指す薬剤群です。
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注射薬が中心で、体質・目的・併用などで選択が変わります。
5. インスリン
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インスリン不足が強い場合や、高血糖が強い場合に重要になります。
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導入・調整には安全管理が必要なため、医師と相談しながら進めます。
糖尿病の合併症予防(健康診断を“次の一手”につなげる)
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糖尿病は「血糖だけ」を見ても不十分で、血圧・脂質・体重・腎機能などの総合管理が合併症予防につながります。
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健康診断で糖尿病が疑われた段階から、リスクを見える化し、優先順位を整理していくことが重要です。
主な合併症のイメージ
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腎臓:腎機能低下は治療選択にも影響します。
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眼:初期は症状が乏しいこともあり、必要に応じて眼科評価が重要です。
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神経:しびれ、感覚の違和感が続く場合は評価が必要です。
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心血管:動脈硬化リスクと関係しやすく、健康診断の血圧・脂質も重要です。
受診時の持ち物・事前準備(健康診断を最大限に活かす)
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健康診断の結果票(血糖・HbA1c・尿糖・脂質・腎機能・血圧などが分かるもの)
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お薬手帳(服薬中の薬の確認が重要です)
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直近の生活状況(食事時間、間食、飲酒、運動、睡眠)を簡単にメモ
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家族歴(糖尿病がいるか)、過去の健康診断での指摘があったか
いたやクリニック(東中野)での相談について
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健康診断で糖尿病が疑われた方、糖尿病予備群(境界型)の可能性がある方、生活習慣病全体をまとめて見直したい方は、結果票をお持ちのうえご相談ください。
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※診療内容・受付方法・診療時間などの最新情報は、院内掲示や公式案内をご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 健康診断で血糖が高いと言われました。すぐ糖尿病ですか?
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一度の健康診断だけでは断定できないこともあります。再検査(血糖・HbA1c・尿検査など)で確認し、糖尿病か境界型かを整理します。
Q. 症状がないのに受診したほうがいいですか?
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糖尿病は初期に自覚症状が出にくいことがあります。健康診断で異常を指摘された場合は、症状がなくても一度の相談が重要です。
Q. 生活改善だけで良くなりますか?
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状態によります。早期や軽度であれば生活改善で改善しやすいこともありますが、数値や背景により薬が必要な場合もあります。健康診断と再検査の結果を踏まえて方針を決めます。
まとめ|糖尿病と健康診断を“次の行動”につなげる
結論:健康診断で「血糖が高い」「HbA1cが高い」「尿糖が出た」などを指摘された場合は、放置せず、必要な再検査と対策の優先順位を整理することが大切です。
糖尿病は、症状がはっきりしないまま進むことがあり、健康診断での指摘が重要なサインになります。
糖尿病と健康診断の結果を“点”で終わらせず、次の健康診断までを見据えた“線”として管理していくことで、将来の合併症リスク低減にもつながります。
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