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花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】

2024.02.26

花粉症は誰でも発症する可能性である病気ですが、対策をすることで発症を防いだり、症状を軽減したりできます。この記事では、花粉症の概要を紹介したうえで、当院からできる防ぐためのアドバイスをしていきます。

【目次】
花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|はじめに
花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|なぜ花粉症になるか
花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|花粉症のアレルゲンとなる植物を紹介
花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|花粉症を事前に防ぐ方法と症状の軽減方法
花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|花粉症の根治方法はある?
花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|まとめ

花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|はじめに

日本人の4割が発症していると言われている有病率の高い花粉症ですが、病院での適切な治療はもちろん、あきらめずに対策をすれば症状を軽減することも可能です。

また対策することで発症自体を防ぐこともできます。

この記事では花粉症になる原因やアレルゲンとなる主な植物について紹介したうえで、予防法・軽減方法、一般的な治療法についても紹介していきます。

花粉症を発症している人はもちろん、自宅やオフィスなどで花粉症対策をしようとしている方はぜひご覧ください。

やや古い情報とはなりますが、厚生労働省のサイト内に花粉症に関するQ&Aがまとめられていたので、簡単に概要を知りたい方はこちらもご覧ください。

花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|なぜ花粉症になるか

花粉症の原因となるのはスギやヒノキといった植物の花粉ですが、花粉が直接アレルギー症状を引き起こすのではありません。

花粉のようなアレルゲンに対抗しようとして人の体から放出される「IgE抗体」が直接の原因となってくしゃみや鼻水・鼻詰まりといった症状が出ます。

人の体は花粉を異物と判断します。

免疫システムによって異物と判断されると対抗するための抗体を作り出しますが、これがIgE抗体です。

IgE抗体は花粉に触れる度に生成され、蓄積されます。

よく人が受容できる花粉の量の限界を超えたら花粉症を発症すると言われますが、この蓄積されるものの正体は実は花粉ではなく、IgE抗体です。

IgE抗体が一定量蓄積された状態で花粉に触れると、アレルギー反応を起こすヒスタミン等が分泌され、様々な症状が現れることとなります。

花粉症による代表的な症状はくしゃみや鼻水・鼻詰まりです。

鼻水は風邪の時に出る粘り気のある黄色がかったものではなく、透明でサラサラしており、下を向くとスッと流れ落ちそうになります。

また、何度鼻をかんでも同じようなサラサラした鼻水が絶えず出る状態が続きます。

さらに花粉症の場合のくしゃみは連続して出ることが多く、出る前には鼻に強いムズムズを感じます。

目、喉、皮膚といった場所に痒みが出るのも花粉症の症状で、目に関しては充血したり、涙が溜まりやすくなったりします。

なお花粉が飛散する量に関しては季節はもちろん、その日の天気や時間帯によっても異なるため、特に症状が強く現れる時間帯があります。

花粉症の症状は朝起きた時や日中〜夕方にかけて現れやすい傾向があることも覚えておきましょう。

他にも咳や頭痛、場合によっては微熱といった症状が現れることもあります。

花粉症の症状についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。

花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|花粉症のアレルゲンとなる植物を紹介

花粉症の原因となっている植物の70%はスギであるため、特にスギの多い季節となる2〜4月に花粉症の症状が見られる人が多くなります。

なお、スギ林の面積は九州、四国、東北で比率が多く、北海道にはスギ林が少ない、沖縄には全くないという各地方の状況があるため、スギによる花粉症の発症率も地域差があります。

スギと同様、春に花粉症の原因となるのがヒノキで、スギ花粉に似たアレルギー物質が含まれているため、両方に反応する人が多いです。

その他にも、日本全土に分布する1〜4月のハンノキ、北海道で花粉症の原因となることの多い3月後半〜6月のシラカンバが、冬から初夏にかけての花粉症の主な原因となります。

5月〜10月にかけてはイネ科のカモガヤ、オオアワガエリ、ススキや、秋の花粉として有名なブタクサ、ヨモギ、カナムグラ等の花粉が飛散します。

以上のように各植物が花粉を飛散させやすい時期について紹介しましたが、近年は気象の変化もあって飛散時期が長くなっています。

そのため真冬の一部時期を除いて何らかの花粉には注意が必要な状況になっていると言えるでしょう。

アレルゲンとなる植物やその時期についてはこちらの記事にもまとめられていたので、あわせてご覧ください。

花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|花粉症を事前に防ぐ方法と症状の軽減方法

花粉症の原因について読んでいただいた方はすでにおわかりと思いますが、発症を防いだり症状を和らげたりするために重要なのは花粉に触れないことです。

そのため花粉の飛散する時期に外出しないことが一番ですが、日常生活を送るためには全く外出しないわけにはいかないでしょう。

外出することを前提としての予防策を紹介します。

まず、可能な限り自宅に花粉を持ち込まないようにしましょう。

具体的には、外出時に着ていたアウターや帽子などは室内に入る前に必ず脱いで、付着した花粉を振り払ってください。

身に付けるものの素材については、ウール・フリースなどを避け、レザーなどのツルツルした素材を選ぶと良いでしょう。

さらに手洗いうがい、洗顔や目の洗浄も忘れずにおこないましょう。

また換気のために窓を開けることがあると思いますが、花粉の時期は極力控えて空気清浄機を活用することも大切です。

空気清浄機は花粉にも効果的で、睡眠時の花粉症の症状を和らげられる可能性があります。

どうしても開ける必要があった場合に備えてカーテンはレースなどの花粉が付着しづらい素材に変えるのも効果的です。

布団や洗濯物などを外に干す際も、飛散の少ない日に干したり、乾かした後は十分に叩いたうえで室内に入れたりといった工夫が必要です。

外出の際はマスクや花粉対策用のメガネなどの着用しましょう。

最近は天気予報などで花粉の飛散量が多い日や時間帯を知らせてくれるので、それらをチェックしたうえで多い時間帯を極力避けて外出するのも良いでしょう。

なお花粉に触れないことを前提としたうえで、食べ物・飲み物に気をつけることで症状を軽減することが可能とも言われています。

例えば、乳酸菌の成分が入ったものは効果的です。

乳酸菌は腸内環境を整えてくれることで有名ですが、腸内環境を改善して免疫力を上げると花粉が腸から入りづらくなって発症を防ぐ他、乳酸菌によって免疫の過剰反応を抑えることも可能となります。

ビタミンDや食物繊維を含んだ食べ物も同じく花粉症に効果的です。

飲み物では乳酸菌飲料や緑茶・甜茶・紅茶・ルイボスティー、コーヒーなどが効果的と言われています。

逆に避けた方がいいものとしてはトマト、メロン、スイカ、ジャンクフード、アルコール、タバコなどが挙げられます。

食べ物についてはこちら、飲み物についてはこちらでさらに詳しく紹介されていたので、あわせてご覧下さい。

花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|花粉症の根治方法はある?

花粉症に対する治療方法は、大きく分けて対症療法、根治療法の2種類があります。

対症療法とは症状を抑えることが目的のもの、根治療法は病気の原因を取り除いて治すことが目的の治療法となります。

対症療法

一番気軽に取り入れやすい方法は、内服薬・点鼻薬・点眼薬による薬物療法です。

「抗ヒスタミン薬」が薬物療法のメインとなり、以前は服用すると眠くなるということから敬遠されることもありましたが、近年は眠くなりづらい「第2世代抗ヒスタミン薬」も登場し、引き続き処方されています。

他にも、鼻詰まりに効く「抗ロイコトリエン薬」や鼻水に効く「鼻噴霧用ステロイド薬」、目には「点眼用抗ヒスタミン薬」「点眼用ステロイド薬」等が利用されます。漢方薬で花粉症における鼻炎の症状を緩和する方法もあります。

また、「レーザー手術」も「手術」と付くものの対処療法の一つと言われています。なぜなら手術による効果は永続するわけではなく、6~24か月となるためです。

それでも手術時間自体は20分程度で、全工程を考えても2時間程で完了し、2シーズン程度は症状が抑えることができます。なお保険も適用されます。

根治療法

近年は花粉症の根治療法として「アレルゲン免疫療法(減感作療法)」が確立されつつあります。

アレルゲン免疫療法はアレルゲンを少しずつ体内に取り入れて免疫を獲得する方法となるため、治療が完了するまでに数年かかりますが、花粉症の根治には効果的と言われています。

なお、アレルゲン免疫療法には「皮下免疫療法」と「舌下免疫療法」の2種類があります。

皮下免疫療法は、週1、2回程度通院して注射する方法です。なお注射の回数は、2年目以降になると1ヶ月に1回程度に減ります。

舌下免疫療法は注射が不要な治療法で、抗原を含む薬を1日に1回、舌下に投与します。

2021年4月以降は錠剤での治療が可能となっています。

3年以上の継続が必要であり、現時点でこの方法で治療が可能な対象はスギ花粉症、ダニアレルギーに限定されているものの、5歳以上であれば治療可能で、治療開始の翌年の花粉シーズンに症状の軽減を実感する方もいます。

アレルゲン免疫療法は少量とはいっても体内にアレルゲンを注入することに変わりないため、ごくまれにアナフィラキシーショックを起こす場合があります。

そのため、これらの治療法は専門の講習を受けて、副作用への対処が可能な医師のみ可能となっています。

いたや内科クリニックは、アレルゲン免疫療法が可能な医療機関となっているのでご安心ください。

当院の診察時間・受付方法について

いたや内科クリニックの診療時間は、月〜金曜日が9:00〜12:00と14:00〜18:00、土曜日は9:00〜14:00、水曜、日曜、祝日休診となっています。

診療科目は、内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、アレルギー内科、予防接種、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、自費診療、往診応需です。

なお、花粉症を含めたアレルギーの検査方法は「採血検査(特異的IgE抗体検査)」となっており、治療法に関しては、負担の少ない「免疫舌下療法」での対応が可能な場合もあります。

当院について詳しく知りたい方は、こちらの公式ホームページも合わせてご参照ください。

また注射での治療について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

花粉症を防ぐには【東中野のクリニックのアドバイス】|まとめ

以下が今回のまとめとなります。

  • 花粉症の症状の原因はIgE抗体
  • 症状はくしゃみや鼻水・鼻詰まりの他、目・喉・皮膚の痒み、咳、頭痛、微熱を引き起こすこともある
  • 日本に多いスギが花粉症の主なアレルゲン
  • 近年は一年中ほとんどの時期で花粉が飛散している
  • 極力花粉に触れないことで症状の軽減や予防が可能
  • 花粉症の根治治療は「皮下免疫療法」「舌下免疫療法」といったアレルゲン免疫療法

花粉症の検査・診断における発症有無、程度について使われる「クラス」について知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。

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