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CPAP治療に必要な費用とは?
2022.10.11
CPAP治療の費用って…。高いの? いくらかかるのでしょうか? このような疑問にお答えします。
この記事では「CPAP治療の費用」について解説していきます。後半部分では「CPAP装置を購入する場合の費用」についても解説しておりますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。なお、睡眠時無呼吸症候群の症状については「睡眠時無呼吸症候群にかかる治療費|保険適用に関して」に詳しく書いておりますので、気になる方はこちらをご覧ください。
CPAP治療の費用について解説する前に
はじめに「CPAP(シーパップ)治療」について解説します。CPAP治療とは、CPAP装置からホースやマスクを介して処方された空気を気道に送り、気道が塞がらないようにする治療法。閉塞性睡眠時無呼吸症候群に有効な治療方法として、現在、欧米や日本国内で最も普及している治療方法になります。CPAP治療を行うことで睡眠中の無呼吸やいびきが軽減。その結果、しっかりと眠れるようになるため、昼間の「眠気」や「疲労感」などの症状が改善しますよ(個人差はありますが…)。もちろん睡眠中のみの使用ですので、日中は通常の生活が可能です。なお、CPAP治療は「Continuous Positive Airway Pressure」の頭文字をとって「CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」と呼ばれております。CPAP治療について詳しく知りたい方は「CPAP治療について解説しているサイト」をご覧ください。
CPAP治療に必要な費用とは?まずは睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査です
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがある場合、まずは検査を行います。睡眠時無呼吸症候群は疾患であるため「検査にかかる費用」は、すべて通常の保険が適応されます。そのため、健康保険3割負担の方が初診で来られた場合は約4,000程度で済みます。以下、一般的な診断の流れです。
【CPAP治療に必要な費用とは?診断の流れ1】問診
はじめに問診を行います。一般的には「いびき」や「無呼吸の指摘」「自覚症状」「既往歴」などの問診に加え、病的な眠気かどうかを判断するために睡眠尺度評価(ESS)という質問表を用いて行います。なお、睡眠時無呼吸症候群であっても眠気を訴えない患者さんが多いため、自覚症状がなくても、循環器疾患を伴っている患者さんなどは睡眠時無呼吸を疑い、検査を実施する場合もあります。
【CPAP治療に必要な費用とは?診断の流れ2】パルスオキシメータ
続きましては、睡眠時無呼吸症候群なのか、それ以外の病気なのかを判別するために「パルスオキシメータ」にて検査を行います。パルスオキシメータとは、皮膚を通して動脈血酸素飽和度と脈拍数を測定するための装置。指先にセンサーをつけ、血液中の酸素の状態と脈拍数を測定することで、無呼吸によって起こる酸素の低下状態を診断できます。なお、パルスオキシメータを使った検査は、自宅で検査機器を取り付けて行います。ですので、わざわざ入院する必要はありません。
【CPAP治療に必要な費用とは?診断の流れ3】簡易検査
次に、睡眠時無呼吸の有無と重症度を判定するために簡易検査を行います。簡易検査とは、問診や身体所見から睡眠時無呼吸症候群が疑われる際に行い、睡眠中の無呼吸の回数・無呼吸に伴い体内の動脈血の中に、酸素がどの程度含まれているか(酸素飽和度)の変化を調べる検査です。具体的には、手の指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態、酸素飽和度(SpO2)から睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性を調べるものになります。簡易検査もパルスオキシメータを使った検査と同様、自宅で検査機器を取り付けて行います。ですので、わざわざ入院する必要はありません。なお、簡易検査の費用については「CPAP治療の費用について解説しているサイト」、もしくは「睡眠時無呼吸症候群の診療費用を紹介しているサイト」をご覧ください。
【CPAP治療に必要な費用とは?診断の流れ4】ポリソムノグラフィー(PSG)検査
簡易検査を行った結果、より精密な検査が必要だと判断された場合には、一泊入院していただきポリソムノグラフィー(PSG)検査を行います。PSG検査は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査では、最も精密な検査方法です。脳波・筋電図・心電図・呼吸・血液中の酸素等、さまざまな生体信号を測定します。これにより、10秒以上の無呼吸・低呼吸の1時間当たりの数(AHI)、SASの種類(閉塞性・中枢性)、酸素の低下状態はもとより、睡眠の質(睡眠の深さ・分断の有無)、不整脈の有無、その他の睡眠障害の有無等について診断されます。
【CPAP治療に必要な費用とは?診断の流れ5】治療方針の決定
以上が睡眠時無呼吸症候群の主な検査方法です。なお、検査の結果、AHI(無呼吸低呼吸指数)が5以上で日中の眠気やいびきなどの症状が見られる場合には、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。そして、睡眠時無呼吸症候群の原因などにより治療方針が決められます。睡眠時無呼吸症候群の治療法について詳しく知りたい方は「CPAP治療の費用について解説しているサイト」、もしくは「睡眠時無呼吸症候群の治療法を紹介しているサイト」をご覧ください。
CPAP治療に必要な費用とは?精密検査を行う場合は入院費が発生します
自宅での簡易検査の結果、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあれば、1泊の検査入院をします。医療機関によって差はありますが、1泊2日の入院で精密検査のポリソムノグラフィー(PSG)を行う場合は、約2.5万円〜4万円の費用がいります(個室代などは別)。精密検査の費用については「睡眠時無呼吸症候群の治療法や検査方法を紹介しているサイト」や「睡眠時無呼吸症候群の検査費用や治療費用を紹介しているサイト」で詳しくご紹介しております。気になる方はご覧ください。
CPAP治療に必要な費用とは?一定の基準を満たせば健康保険が適用されます
CPAP治療は、検査を行い一定の基準を満たせば健康保険が適用されます。(終夜睡眠ポリグラフ(PSG)という検査でAHIが20以上、または簡易型PSGでAHIが40以上)。CPAP治療は、1998(平成10)年に健康保険適用になりました。そのため現在では、以前に比べて非常に安い料金で治療できます。
CPAP治療に必要な費用とは?健康保険の適用には毎月の外来受診が必要です
健康保険でCPAP治療を受けるためには毎月1回以上の外来受診が必要です。外来受診ではCPAPの治療・使用状況を確認し、必要に応じて患者さま個々の状態に合わせた適切な処方圧を再設定します。遠方からの通院は大変かと存じますが、毎月1回以上の外来受診が患者さまに義務付けられておりますので、どうかご理解ください。「CPAP治療の費用について解説しているサイト」でも同様のことを伝えております。
CPAP治療に必要な費用とは?CPAP装置をレンタルする場合
健康保険3割負担の方がCPAP治療をした場合、月1回の「通院治療」及び「CPAPのレンタル料」を含めて約5,000円程度です。 (この金額には保守メンテナンスの費用はもちろん、使用状況のデータ解析をして医師にフィードバックする機能も含まれています)。正確な金額は各医療機関によって異なりますので、どの程度の金額が必要なのか気になる方は、各医療機関にあらかじめ問合せておきましょう。「睡眠時無呼吸症候群の治療法や検査費用を紹介しているサイト」でも同様のことを伝えております。
CPAP治療に必要な費用とは?CPAP装置を購入する場合
CPAP装置は使用する年数が長くなれば長くなるほどレンタル料の総額が大きくなります。そのため、患者様の中にはCPAP装置の購入を検討する方もいますが、保険適用外になりますので、非常に高額です。CPAP装置は機械自体が30万円以上。加えて、メンテナンス代などもかかりますので、自費でCPAP装置を購入することはおすすめしておりません。CPAP装置を購入する際はしっかりと検討しましょう。「CPAP治療の費用について解説しているサイト」や「睡眠時無呼吸症候群の治療法を紹介しているサイト」でも同様のことを述べております。
CPAP治療に必要な費用とは?健康保険1割負担の方の費用について
健康保険1割負担の方は基本的に3割負担の1/3です。約1,500円程度になります。こちらも、正確な金額は各医療機関によって異なりますので、あくまで目安にしてください。検査終了までにどの程度の金額が必要なのか気になる方は、各医療機関にあらかじめ問合せておきましょう。
CPAP治療に必要な費用とは?オンライン診療を利用しましょう
近年、患者さんの通院の負担を減らすため、多くのクリニックでオンライン診療を行っております。オンライン診療を利用すれば、交通費を削減できますので、それだけでも検査費用や治療費を抑えられます。ですので、少しでも費用を抑えたい方はオンライン診療をご検討ください。「CPAP治療の費用について解説しているサイト」でもオンライン診療をおすすめしておりますよ。
CPAP治療に必要な費用とは?CPAP治療をお考えの方へ
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、積極的に検査しましょう。なぜなら、睡眠時無呼吸症候群は極めて危険な病気。単なる睡眠障害ではありません。最悪の場合、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こし、突然死に至る恐れもあります。ですから、睡眠時無呼吸症候群の症状が疑われる場合は放置せず、速やかに検査を受けましょう。なお、CPAP療法が可能な医療機関を探したい方は「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」をご覧ください。こちらから専門の医療機関を探すことができますよ!
まとめ
では、これまでの内容をまとめると
- CPAP治療の費用について解説する前に
- CPAP治療に必要な費用とは?まずは睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査です
- CPAP治療に必要な費用とは?精密検査を行う場合は入院費が発生します
- CPAP治療に必要な費用とは?一定の基準を満たせば健康保険が適用されます
- CPAP治療に必要な費用とは?健康保険の適用には毎月の外来受診が必要です
- CPAP治療に必要な費用とは?CPAP装置をレンタルする場合
- CPAP治療に必要な費用とは?CPAP装置を購入する場合
- CPAP治療に必要な費用とは?健康保険1割負担の方の費用について
- CPAP治療に必要な費用とは?オンライン診療を利用しましょう
- CPAP治療に必要な費用とは?CPAP治療をお考えの方へ
以上になります。
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