いたや内科クリニックブログ
CLINIC BLOG
- いたや内科クリニックブログ
- 【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介
2023.09.24
健康診断を楽しみにしている人はほぼいないと思いますが、自分の健康状態や病気の兆候を発見するためにとても有効な手段です。この記事では健康診断のうち胸部レントゲン(X線)検査によってわかること、異常が見つかった場合どうしたらよいかについて紹介していきます。
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介!|胸部レントゲン(X線)検査を受けると何がわかる?
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介|異常が見つかった場合は?
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介!|胸部レントゲン(X線)検査はどうすると受けられる?
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介|検査方法と当日気をつけること
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介|まとめ
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介|はじめに
日本人に多い病気としてあげられる悪性新生物(がん等)や心疾患、脳血管疾患といったいわゆる生活習慣病は、老衰を除いた日本人の死因の上位を占めています。
いずれも命に関わる病気で、年齢や体質によって罹りやすい傾向こそあるものの、基本的にはいつ誰が罹ってもおかしくないものです。
生活習慣病は特に病気と診断される前に予防することや早期発見が重要となりますが、そのためには年に1回の健康診断や人間ドックを受ける必要があります。
健康診断を受けることで、たとえ病気になってなくてもその兆候を事前に発見したり、医師から生活・体質における改善すべき点についてアドバイスを受けたりすることもできます。
この記事では、健康診断の必須項目の一つである「胸部レントゲン(X線)検査」の概要について、また異常が見つかった場合の対応方法について紹介していきます。
これから健康診断を受ける方、検査の意味や診断結果について事前に詳しく知っておきたいという方はぜひご覧ください。
なお、悪性新生物(がん等)、心疾患、脳血管疾患といった生活習慣病について詳しく知りたい方は、厚生労働省のe-ヘルスネットにある「生活習慣病とは?」を参考にしてください。
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介!|胸部レントゲン(X線)検査を受けると何がわかる?
胸部レントゲン(X線)検査を受けることでわかる主な病気は以下です。
- 心肥大
- 心臓病
- 肺がん
- 肺炎
- 肺結核
- 気管支炎
なお体の部位として近い乳がんや胃がん、食道がんも発見できるのか気になるところですが、何処かから肺に転移しているというのであれば別ですが肺がん以外の癌は確認できません。
胸部レントゲン(X線)検査は、肺の内部はほぼ空気でありX線を通しやすいという特徴を利用して背部から胸部にかけてX線を照射して撮影を行います。撮影された画像に映った影の具合や大きさを見て肺・心臓に異常がないかを調べるものです。
それに対して胃や食道を調べる際はバリウムを飲んでコントラストを付けた状態で撮影を行います。
また乳がんの場合は圧迫版で強く押さえた状態で乳房専用のX線撮影であるマンモグラフィを利用します。
このようにそれぞれの部位によって独自の検査手法が採られることを覚えておきましょう。
放射線量に危険性はないの?
X線が使用されるとなると被爆による発がんなどの可能性を懸念する方もいると思われますが、1回の胸部レントゲン検査における放射線量はおよそ0.06~0.15mSv(ミリシーベルト)です。
普段の生活を送っている中で人が年間に浴びる放射線量は2mSv程であり、一般の成人の健康に影響を与える被ばく量は100mSvとされているので、健康診断で1回受ける程度では健康への影響はほぼないと言ってよいでしょう。
なおCT検査(CTスキャン)という検査方法もあって違いがわかりづらいですが、X線は2次元で撮影するのに対してCT検査では様々な方向からX線を当てて3次元で撮影します。そのため一般的には精密検査の場合にCT検査が用いられます。
また、CT検査の方が1回に浴びる放射線量が多くなります。
X線撮影と被爆の関係については「放射線の被ばくについて」で詳しく解説されているのであわせてご参照ください。
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介|異常が見つかった場合は?
X線撮影した画像において肺の中は黒く映り、骨の部分は白く映ります。前述した通り肺のほとんどは空気なので異常がない場合はX腺を透過して黒く映ります。
しかし異常が見られる場合は肺の透過しない部分が存在することで灰色もしくは白、黒の通常とは異なる影が映ることがあります。
白い場合は肺がんや肺炎、肺結核の可能性が考えられます。逆に黒い影の場合は「空洞影」と呼ばれ、感染性の肺結核や肺化膿症、もしくは非感染性の肺がんの可能性が考えられます。
ただし影があった場合に必ず病気があるというわけではなく、皮膚・骨・血管などが影となって映り込んでしまうことも珍しくありません。
胸部レントゲン(X線)検査の段階ではこれらの影が異常かどうかを見分けることまでは困難であるため、通常と異なる影が映った場合は総じて「要精密検査」とされます。
また色以外にも心臓や肺の大きさも確認できます。例えば画像に肺が縮んだ様子が見られた場合、肺気胸の可能性が診断されます。
全てではないですが、診断される初見としては以下のようなものがあります。
- 結節影:感染症・腫瘍(良性/悪性)の可能性
- 腫瘤影:感染症・腫瘍(良性/悪性)の可能性
- 粒状影:感染症・腫瘍(良性/悪性)の可能性
- 浸潤影:感染症・腫瘍(良性/悪性)の可能性
- 空洞影:感染症・腫瘍(良性/悪性)の可能性
- 線状影:心不全
- 索状影:肺感染症が治った痕
診断書に「要精密検査」とあった場合は先延ばしにせず、極力早く病院に行って精密検査を受けましょう。
なお精密検査では再度の胸部レントゲン検査や胸部CT検査、またスパイロ検査(肺機能検査)を受ける可能性があります。
そのため各検査機器が備わっている医療機関に行くとスムーズですが、それらがない病院でも紹介状を書いて設備の整っている他の機関を紹介してもらえます。
近くにないからといって検査に行くのを先延ばしにせず、まずはかかりつけ、あるいは近くの医療機関へ訪ねることをおすすめします。
「健診を受診して胸部に異常がみられた方へ」では異常の例が実際の画像とあわせて説明されているのであわせてご覧ください。
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介!|胸部レントゲン(X線)検査はどうすると受けられる?
企業や事業者は従業員に健康診断を受けさせることが義務付けられていますが、厚生労働省では職場の雇入れ時健康診断(安衛則第43条)と、その後の定期健康診断(安衛則第44条)において必須項目を指定しています。
胸部レントゲン(X線)検査はその中の一つに含まれているため、何らかの理由で省略されない限り受けられることとなります。
なお組織に属していない場合は個人負担で健康診断を受けることとなりますが、各自治体で無料あるいは安い値段で受けられる健康診断を実施していることがあります。
これらの健康診断でも胸部レントゲン(X線)が含まれている可能性は高いですが、あらかじめ項目として含まれているかの確認は忘れずしましょう。
なおその他の項目について知りたい場合は厚生労働省から提供されている「労働安全衛生法に基づく 健康診断を実施しましょう」をご参照ください。
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介|検査方法と当日気をつけること
胸部レントゲン(X線)で浴びる放射線量は微量とは言え良いものではないことには変わりありません。妊娠中の方は胎児へ影響がある可能性があるため必ず事前に申し出てください。
一般的な検査方法としては、前方にあるパネルに胸をつけて肩甲骨が映らないようにやや前かがみの姿勢で立ちます。そのまま息を吸って止めた状態で撮影が行われます。
もちろん当日に説明してくれますが、覚えておくとスムーズに終えられます。なお、息を吸って撮影するのは肺を広げて画像を見やすくするためです。
また金属・プラスティック製の部分があるものを纏っているとX線が透過できなくなるため、撮影時はブラジャーを外すよう指示されます。それらがなくても厚みがある場合は外す必要があります。
検査着があれば問題ないですが、念のため大きめサイズの無地のTシャツなどを着ていくことを心がけましょう。またポケットに入っている財布やライター、身につけている時計やアクセサリーも外すように指示される可能性があることも覚えておきましょう。
胸部レントゲン(X線)で可能性のある初見については「胸部レントゲン検査」でもまとめられていたのであらかじめ確認したい方はこちらをご覧ください。
【健康診断】胸部レントゲン(X線)検査でわかることや異常が見つかった場合について紹介|まとめ
最後に今回の記事をまとめます。
- 胸部レントゲン(X線)検査では肺がんなどの病気がわかる可能性がある
- 影の有無や大きさで異常が確認できる
- 異常が見つかった場合は要精密検査と診断され、CT検査などを受ける必要がある
当院「いたや内科クリニック」は中野区の医療機関であり、JR総武線・都営大江戸線の東中野駅から徒歩2分の場所にあるため駅からのアクセスも便利です。
診療時間は、平日の月〜金曜日が9:00〜12:00と14:00〜18:00、土曜日は9:00〜14:00、水曜、日曜、祝日休診となっています。
基本的な診療科目は、内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、アレルギー内科、予防接種、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、自費診療、往診応需で、循環器内科専門医、総合内科専門医が各種検診を担当しています。
健康診断を希望する場合はもちろん、すでに別の医療機関で検診を受けており再検査や精密検査が必要となった場合、気になる結果があるので一度相談したいという場合はぜひ来院をご検討ください。問い合わせ先などの詳細は、こちらの公式ホームページで確認できます。
東中野で駅近くの病院をお探しなら、「いたや内科」
東京都中野区東中野3-8-9 東中野医療ビル2階
Googleマップで見る