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インフルエンザの症状とは?病院を受診する基準と予防方法を解説
2022.12.05
毎年、12〜3月頃に流行する感染症が「インフルエンザ」です。 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスを病原とする「気道感染症」で、一般的な風邪と比較して重症化しやすい特徴があります。そんなインフルエンザについて、「どんな症状があるのだろう?」と気になる方は多いのではないでしょうか。 この記事では、インフルエンザの症状と病院を受診する基準について詳しく解説します。 インフルエンザを予防する方法も併せてご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
インフルエンザの症状とは?
インフルエンザは風邪と比較して、症状の重さが異なります。
鼻水や喉の痛み、咳など風邪と同じような症状が現れることもありますが、風邪と比較すると症状が重症化しやすく、「全身症状」を伴うことが多いです。
インフルエンザの症状は下記の通りです。
・発熱(38度以上)
・頭痛
・関節痛
・筋肉痛
・全身の倦怠感
・喉の痛み
・鼻水
・咳 など
これらの症状に加えて、インフルエンザは合併症を引き起こすことがあります。
中耳炎や気管支炎、肺炎、脳症などの合併症が挙げられます。特に、肺炎と脳症は急に重症化するケースがあり、少しでもインフルエンザの症状が現れたときは、放置しないことが大切です。
インフルエンザの種類によって症状は変わらない
インフルエンザは大きく「A型・B型・C型」の3種類に分けられます。
インフルエンザの種類は3つに分けられますが、主な症状はあまり変わりません。
どの種類でも高熱・全身の倦怠感・鼻水などの症状が現れます。
ただし、最も症状が重症化しやすい種類がA型です。
A型は毎年ウイルスが進化して形を変えているため、抗体で防ぐことができません。
B型でも主な症状は同じですが、37度台の発熱が多いです。インフルエンザは種類によって症状があまり変わらないので、それほど気にする必要はありません。
インフルエンザの症状についてはこちらの記事でも解説されていたのであわせてご覧ください。
インフルエンザで病院を受診する基準
インフルエンザになると、発熱や頭痛などの症状が現れますが、「どの基準で病院を受診すべきなんだろう?」と悩まれることがあると思います。
インフルエンザで病院を受診すべき基準は下記の通りです。
・39度を超える発熱(急激に38度を超える発熱)
・全身の倦怠感
・筋肉や関節の痛みを伴う発熱
・黄色や緑色の鼻水、たん
・長く続く咳やたん など
また、住んでいる地域でインフルエンザが流行している場合や、家族や知人に感染者がいる場合は感染している可能性が高いため、軽度の症状でも病院を受診すべきです。
上記でお伝えした基準はあくまで目安となるので、少しでも身体に異変を感じた場合は、病院を受診することをおすすめします。
症状が現れてから12時間以降が最適
インフルエンザの症状が現れているにも関わらず、放置し続けることは危険です。
しかし、症状が現れ始めたばかりでは、ウイルスの量が少なく「陰性」の結果が出てしまうことがあります。そのため症状が現れてから、12時間以降に病院を受診するようにしてください。
ただし、治療に抗インフルエンザウイルス薬を使用する場合は、48時間以内に投与する必要はあり、受診が遅くなりすぎることも好ましくありません。
もし、一度病院で検査をして陰性の結果が出ても症状が続く場合は、48時間以内にもう一度受診することをおすすめします。
インフルエンザは内科を受診する
インフルエンザで病院を受診するときは、内科になります。
内科では、患者さんの症状の原因を判断し、検査や薬の処方などをしてくれます。
診察の結果、「専門的な検査・治療が必要」と判断されたときには、最適な診療科を紹介してもらうことも可能です。また、小学生までの子供は小児科を受診するようにしてください。
大人と同じように診察を受けられれば小学生でも内科を受診できますが、小学生までは小児科の方が好ましいです。
インフルエンザを予防する方法はある?
インフルエンザになる原因は、くしゃみや咳などによって飛び散ったウイルスから感染する「飛沫感染」や、ウイルスのついたものに触れて感染する「接触感染」などが挙げられます。
そのためインフルエンザを予防することで、感染する可能性は低くできます。
インフルエンザは重症化する可能性がある感染症なので、下記の予防方法を参考にしてみてください。
流行する前にワクチンを接種する
インフルエンザには、不活性化ウイルスを体内に接種し、抗体を作り発症を抑える「ワクチン」があります。そのワクチンを接種することで、インフルエンザを予防できます。
ワクチンは世界各国の流行状況などから、日本での流行を推測して作られていますが、「接種すれば絶対に感染しない」というわけではありません。
ただし、軽症化や合併症の抑制効果は一定程度認められています。
実際にワクチンを接種しなかった人が病気にかかるリスクを基準とした場合、接種した人が病気にかかるリスクが「相対的にそれだけ減少したか」という調査が行われました。6歳未満の小児を対象とした調査では、インフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されています。
インフルエンザを予防するには、流行する前に接種することが大切です。
なお厚生労働省によるインフルエンザの情報がまとめられたページは以下となります。
日常的に手洗い・アルコール消毒を心がける
上記でお伝えした通り、インフルエンザは「飛沫・接触」などにより感染します。
そのため日常的に手洗い・アルコール消毒を心がけることが、予防につながります。
少しでも外出することがあれば、手洗い・うがいをするようにしてください。
また、新型コロナウイルスの感染拡大により、様々な場所にアルコールが設置されています。
アルコールには、手についたウイルスを除去する効果があるので、インフルエンザが流行する時期は頻繁に消毒することをおすすめします。
外出時はマスクを着用する
人が多い場所に出るときは、マスクを着用することが大切です。
マスクを着用することで、飛沫からインフルエンザに感染することを防げます。
また、周りの人にウイルスを拡散しないためにも、マスクの着用は有効です。
ただし、マスクは正しく着用する必要があります。正しく着用しなければ本来の効果に期待できないので、着用方法や注意書きなどを確認するようにしてください。
栄養の良い食事を摂る
インフルエンザを予防する最後の方法が、栄養の良い食事を摂ることです。
偏った食事を避けて、バランス良く栄養を摂ることで、免疫力を高めることができます。
免疫システムに欠かせない「ビタミンC」とエネルギー生産に必要な「ビタミンB1群」を多く摂ることが具体的なポイントです。
また、アミノ酸の豊富な動物性タンパク質を食事に取り入れることも効果的とされています。
インフルエンザ以外の風邪を予防するためにも、栄養の良い食事は大切です。
インフルエンザに関するQ&A
インフルエンザに関するQ&Aをいくつかご紹介します。よくある悩みを中心にご紹介するので、インフルエンザが流行・感染する前に把握するようにしてください。
大人・子供でも症状は同じ?
大人でも子供でも、主な症状は変わりません。ただし、子供に関しては「顔色が悪くなる・落ち着きがない・反応が鈍い」などの症状が現れることがあります。また、子供や高齢者は症状が重症化しやすくなっているので、細心の注意を払うことが大切です。
症状が出てから何日で治る?
一般的にインフルエンザの症状が現れてから、3~7日でウイルスが排出すると言われています。
健康な成人であれば通常2~3日で熱が下がりますが、体内にウイルスは残っているので、注意してください。
病院を受診するときは予約が必要?
発熱外来の設置している病院の場合は、事前予約が必要です。
近年、多くの病院で院内感染を防ぐために「発熱外来」を設けています。
感染症の疑いのある患者さんと一般の患者さんの待合室や診察室を分けているため、予約しなければ診察を受けられません。受診できる病院を転々とすることは身体への負担が大きいので、病院に問い合わせて、予約の有無を確認するようにしてください。
インフルエンザの病院代はいくら?
インフルエンザにかかる病院代は、3割負担で7,000円程度になります。
検査自体で2,000円程度かかり、診察代や薬代を加えると7,000円程度は必要です。
1割負担で5,000円、2割負担で6,000円程度になります。
病院によっては現金にしか対応していないことがあるので、注意してください。
まとめ
この記事では、インフルエンザの症状についてお伝えしました。
インフルエンザの症状としては、「発熱・頭痛・関節痛・全身の倦怠感」などが挙げられます。
一般的な風邪と比較して、症状が重くなりやすいことが特徴です。病院を受診するときは、インフルエンザの症状が現れてから12時間が経過しているようにしてください。
また、インフルエンザを予防するには、ワクチン接種や日常的な手洗い・アルコール消毒が大切になります。インフルエンザは合併症を引き起こす可能性がある感染症なので、この記事でお伝えした症状が現れたときは、放置せずに病院を受診するようにしてください。
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