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予防接種

インフルエンザワクチンに副反応はある?ワクチン接種後に気を付ける点を解説

2022.12.05

例年12〜3月にかけて「インフルエンザ」が流行します。普通の風邪と比較して症状が重症化しやすい特徴があるため、ワクチン接種を検討している方は多いと思います。 その中で「インフルエンザワクチンの副反応が気になる」という方は多いのではないでしょうか。この記事では、インフルエンザワクチンの副反応について詳しく解説します。 病院に行くべき副反応やワクチン接種後に気を付ける点なども併せてご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

インフルエンザワクチンの副反応

インフルエンザワクチンには、副反応があります。ワクチンを接種した全員に副反応が出るわけではありませんが、接種後は自身の体調に気を付けることが大切です。

インフルエンザワクチンの副反応は、大きく「接種部位」と「全身性」の2つに分けられます。

それぞれの副反応について詳しく解説します。

 

接種部位の副反応

インフルエンザワクチンを接種した部位の副反応は、比較的起こりやすいです。

接種した部位の副反応として挙げられるのは、下記の通りです。

・発赤

・腫脹

・疼痛 など

これらの副反応は、ワクチン接種した10~20%の方に起こると言われています。

「10人に1人なら多いな」と思われるかもしれませんが、日常生活に支障が出るほどの副反応ではありません。通常2~3日で消失し、強い痛みが伴うケースも少ないです。

もし、なかなか接種した部位の副反応が消失しない場合は、一度病院・クリニックへ相談することをおすすめします。

 

全身性の副反応

インフルエンザワクチンを接種すると、全身性の副反応が起こることがあります。

接種後に起こる可能性のある全身性の副反応は下記の通りです。

・発熱

・頭痛

・倦怠感

・寒気 など

全身性の副反応は接種した部位と比較すると、起こりにくいと言われています。

ただし、日常生活に影響を及ぼすほどの副反応が起こる可能性が考えられます。

すぐに病院での診察が必要な「アナフィラキシーショック」や、重い後遺症を残す可能性がある「急性散在性脳脊髄炎」などの症状が出ることがあります。

これらの症状はワクチン接種との因果関係が明らかになっていませんが、接種後は気を付けることが大切です。

 

病院で診察を受けるべき副反応

廊下にベッド。働くストレスの多い環境の概念 - 病院 ストックフォトと画像

インフルエンザワクチンの副反応によっては、病院で診察を受ける必要があります。

病院で診察を受けるべきインフルエンザワクチンの副反応を大きく3つご紹介します。

 

接種部位の大きな腫れ・痛み

接種した部位の副反応は起こりやすいですが、大きな腫れや痛みがある場合は、病院で診察を受けるべきです。多少の痛みは伴いますが、我慢できないほどの痛みがあるときは医療的な対処が必要となります。

そのまま放置しておくことで後遺症が残る可能性まで考えられます。

接種した部位の副反応は2~3日で消失するので、4日を経過しても腫れ・痛みがおさまらない場合は、無理することなく病院に行くようにしてください。

 

アナフィラキシーショック

インフルエンザワクチンの副反応でごくまれに起こるのが、アナフィラキシーショックです。

アナフィラキシーショックとは、短期間で起こるアレルギー反応になります。

アナフィラキシーショックによって出る症状は下記の通りです。

・蕁麻疹や湿疹が一気に広がる

・高熱

・痙攣

・腹痛や下痢

・呼吸困難 など

これらの症状が出た場合にはアナフィラキシーショックの可能性が考えられるので、すぐに病院で診察を受ける必要があります。インフルエンザワクチンによるアナフィラキシーショックは、接種後30分以内に起こることが多いため、病院の近くで待機しておくことをおすすめします。

 

ギラン・バレー症候群

アナフィラキシーショックと同様に、ごくまれに起こる副反応がギラン・バレー症候群です。

ギラン・バレー症候群には、手足の痺れや麻痺、筋力の低下などが見られます。

ワクチン接種後に下記の症状が出ている方は、すぐに病院で診察を受ける必要があります。

・手足に力が入らない

・歩くとつまずく

・いつも通り階段を登れない

・うまく飲み物を飲み込めない

・うまく物を掴めない

・呼吸が苦しい など

ギラン・バレー症候群は、インフルエンザワクチンを接種してから数週間後に出ることがあり、副反応との関連性に気が付かないこともあります。また、症状が急速に悪化するという特徴もあるので、少しでも異常を感じることがあれば、病院で診察を受けるようにしてください。

 

インフルエンザワクチン接種後の注意点

インフルエンザワクチン接種後には、いくつか注意すべき点があります。

ワクチン接種を控えている方は、下記の注意点を参考にしてみてください。

 

副反応に気を付ける

上記でお伝えした通り、インフルエンザワクチンを接種することで副反応が起こります。

軽度な副反応がほんとですが、接種後は副反応に気を付けるようにしてください。

特に、子供がワクチンを接種したときには、目を離さないようにすることが大切です。

子供でもアナフィラキシーショックやギラン・バレー症候群になる可能性は考えられて、子供は症状に気付きにくい傾向があります。親が症状に気付いてあげる必要があるので、接種から数週間は身体に異常がないか、確認するようにしてください。

 

スケジュールに余裕を持っておく

インフルエンザワクチンの副反応が起きても安静にできるように、スケジュールには余裕を持つことをおすすめします。もし、接種した次の日に大事な予定を入れていると、安静にすべき副反応が起きても我慢・放置しなければいけないことになります。特に、社会人の方は簡単にスケジュールを変更できないと思うので、あらかじめ余裕を持っておくようにしてください。

 

激しい運動・飲酒を控える

インフルエンザワクチンを接種した後は、激しい運動・飲酒を控える必要があります。

ワクチン接種後は、反応の経過を確認する必要あるので、安静にすることが大切です。具体的には、スポーツ(水泳・ランニング)やジムでのトレーニングを控えるようにしてください。

また、アルコールの摂取は副反応が起こりやすくなります。

適量であれば問題ないので、過度なアルコールを摂取することがないように注意してください。

入浴に関してはワクチンを接種してから1時間が経過していれば、問題ありません。

ただし、ワクチンを接種した部位への強い刺激や長時間の入浴、高い温度の湯を浴びることは控えることが大切です。

 

他のワクチン接種から間隔を空ける必要はない

インフルエンザワクチンの接種を検討している方は、「他のワクチン接種から間隔を空ける?」と悩まれることが多いと思います。令和2年9月30日までは、不活化ワクチンを接種してから6日間の間隔を空けなければ、他のワクチンを接種できませんでした。

しかし、厚生労働省は令和2年10月1日から、「注射生ワクチン以外のワクチンの組み合わせでは、一律の日数制限を設けない」と発表しました。インフルエンザワクチンは注射生ではなく、不活化ワクチンになるので、他のワクチンとの接種間隔を設ける必要がありません。

また、インフルエンザワクチンに限り、新型コロナワクチンとの同時接種が可能です。

 

なおワクチンを接種する際の注意点については、こちらの記事をご覧ください。

インフルエンザ予防接種ガイドライン等検討委員会(厚生労働省)

医師は、予防接種の注射器を準備します。 - インフルエンザ ストックフォトと画像

 

同じ種類のワクチン接種は間隔を空ける必要がある

生後6カ月以上で12歳までの小児は、インフルエンザワクチンを2回接種します。

インフルエンザワクチンを2回接種する場合は、1回目から2週間以上の間隔を空ける必要があります。4週間の間隔を空けることが好ましいとされているため、インフルエンザの流行まで余裕がある方は、4週間の間隔を設けるようにしてください。

13歳以上の大人で2回接種する場合は、1~4週間の間隔を空ける必要があります。

インフルエンザワクチンの接種間隔は、接種を受ける病院・クリニック側でも管理していますが、自身でも管理することをおすすめします。

 

成人予防接種については以下の記事でもまとめられていたのであわせてご覧ください。

成人予防接種

 

まとめ

この記事では、インフルエンザワクチンの副反応について詳しくお伝えしました。

インフルエンザワクチンの副反応は大きく「接種部位」と「全身性」の2つに分けられます。

接種した部位の副反応は10~20%、全身性は5~10%の方に起こると言われています。

通常は2~3日で副反応は消失しますが、長引く場合は病院で診察を受けることが大切です。

また、ごくまれに「アナフィラキシーショック」「ギラン・バレー症候群」などの重篤な副反応が起こることもあるので、接種後は体調の変化に気を付けるようにしてください

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