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健康診断

個人での健康診断の受け方を紹介

2022.11.30

どこかしらの会社に所属しているいる方は職域での健康診断が受けられることがほとんどなので、会社を通して日程調整等をするだけで容易に受けられることでしょう。しかし個人事業の場合や、パート・アルバイトが健康診断の対象外となる場合は、個人で健康診断を受けることとなります。この記事では、どのような場合に個人での受診になるか、また健康診断の受け方、注意点等を紹介します。

【目次】
個人での健康診断の受け方|はじめに
個人での健康診断の受け方|個人の場合、健康診断は必ず受けなければならないか?
個人での健康診断の受け方|個人で受けられる健康診断の種類は?
個人での健康診断の受け方|個人で受ける場合の料金は?
個人での健康診断の受け方|予約はどうすれば良いの?受けられる場所は?
個人での健康診断の受け方|まとめ

 

個人での健康診断の受け方|はじめに

女性医師とシニア男性 - 病院 ストックフォトと画像

年齢を重ねれば重ねるほど、体に不調を感じていなくても年に1度は健康診断を受けて、自分の体の状況を把握しておきたいものです。

会社に所属していれば、毎年決まった時期に健康診断の通知がされるので、ほとんどの場合は半ば自動的に受けられることがほとんどです。しかし個人事業であったり、アルバイト・パートで働いていて、その会社がそれら雇用を健康診断の受診対象としていない場合は、個人で受ける必要が出てきます。

そうなった場合、受け方や受けられる病院・施設を自分で調べなければなりません。

今回は、個人での健康診断の受け方や予約できる医療機関、個人での受診となる対象の人、健康診断の種類・料金などをまとめて紹介します。

受けようとは思っているものの受け方がわからず、しばらく行けていないという方はぜひご覧ください。

健康保険事業を運営している「全国健康保険協会 協会けんぽ」の公式ページはこちらです。

個人での健康診断の受け方|個人の場合、健康診断は必ず受けなければならないか?

企業に所属している場合、そのほとんどの方は労働安全衛生法によって健康診断が必須となります。健康診断は企業の義務となるため、受けていない社員がある場合は企業として罰則を受ける可能性も出てきます。

なお、アルバイト・パート、契約社員に関しても、週の所定労働時間の4分の3以上勤務している場合は受診が必須となります。

しかし働いていない個人や、従業員を雇わず一人で運用している個人事業の場合、健康診断は必須とされていません。ただし個人事業でも従業員が一人でもいる場合は、健康診断が義務付けられることとなります。

また、個人事業の場合は一人であれば健康診断の費用を経費として落とすことはできませんが、従業員が受けた場合は事業主の負担となるものの、経費として計上することが可能です。

会社の場合は診断項目によって全額無料になったり、一部負担となったりということがありますが、個人で受ける場合は基本的に全額自己負担となります。

そのため、一部補助があって安くなる場合や、無料となる場合がある自治体で実施されている健康診断を受ければ、費用を抑えることができるでしょう。

健康保険組合に加入している場合は、その組合で指定されている医療機関にて、安く健康診断を受けられる可能性もあります。

単純に近くの病院・クリニックに行って受ける場合は補助などが出ず、基本的に安くなることもないのでご注意ください。

以上のように企業に属していない個人の場合は健康診断を必須とされていないという状況がありますが、最低でも年に一度は健康診断を受けて、自分の体の状態を把握することをおすすめします。より細かく検査をしたい場合は、個人で人間ドックを受けることも可能です。

健康診断、人間ドックのいずれであっても、個人で受ける際は、自分の状況に見合っていて、安く受けられる方法も調べてみましょう。

個人事業(フリーランス)における健康診断についてさらに詳しく知りたい方は、「フリーランスの健康診断の受け方|メリットから金額の目安まで解説」もあわせてご覧ください。

フェイスマスクを着用して、高齢患者と検査の予約をする医療従事者 ストックフォト

個人での健康診断の受け方|個人で受けられる健康診断の種類は?

病院に出入りする人々 - 病院 ストックフォトと画像

会社等の組織に勤めている場合は、その家族も含め健康保険、もしくは共済保険に加入しており、一般検診や特殊健康診断が受けられます。また義務とはなっていませんが、企業によっては、多少の自己負担で各種がん検診を受けられることがあります。

また、国民健康保険に加入している40〜74歳までの方は市町村にて「個別健診」「集団健診」「総合健診」のいずれかの方法で健康診断を受けることが可能です。

「個別健診」は自身で医療機関に連絡して予約を取る方法です。「集団健診」は、あらかじめ市町村で指定した公民館や健康センターで、決まった日時に多くの人が受けられる方法です。「総合健診」は、特定健診とがん検診の両方をまとめて受けられる方法です。

一方で個人で受けられる健康診断も、料金を払えば様々な健診が可能です。身体計測、胸部X線検査、血圧、心電図、血液検査、尿検査といった基本健診の他、オプションとして、各部分のがん検診や、肝炎ウイルス検査などを受けることも可能です。料金は高くなりますが、もちろん人間ドックとして細かく検査することも可能です。

なお、健康診断と人間ドックの違いについて気になっている方は「意外と知らない!?「健康診断」と「人間ドック」の違い」も併せてご覧ください。

個人での健康診断の受け方|個人で受ける場合の料金は?

健康診断は自由診療に分類されます。自由診療とは「保険診療」の対照で、厚生労働省によって承認されていない治療や薬の使用をする場合、最先端治療を受ける場合、予防接種、健康診断、人間ドックなどが該当します。

この自由診療に関しては一律で料金が定められていないため、健康診断も費用が医療機関によって様々です。

しかし大抵の場合、身体計測、胸部X線検査、血圧、心電図、血液検査、尿検査といった基本健診の場合は5,000円〜からとなります。その他オプションの検査項目を付けると10,000円を越えることもあります。

自治体や健康保険組合で受ける場合は、上記の料金に補助金が適用されて安くなる、あるいは無料になるという状況です。

人間ドックの場合は一般的に30,000円〜が相場となり、宿泊が必要なさらに項目数の多い検査の場合は、100,000円程かかることもあります。

保険が適用されないため、当日の保険証の持参も必須ではありません。ただし身分証などとして必要になる場合もあるので、実際に不要かどうかはあらかじめ受診する医療機関へ確認するか、念のため持参しておくことをおすすめします。

なお、健康診断の際は不要ですが、結果として治療が必要となった場合はもちろん、再検査・精密検査が必要となった場合も保険が適用されるので、ご注意ください。

全国健康保険協会 協会けんぽ」の公式ページ内でも健康診断の料金について説明された箇所があったので、あわせてご覧ください。

個人での健康診断の受け方|予約はどうすれば良いの?受けられる場所は?

医療コンセプト。ルームを持つ病院の廊下 - 病院 ストックフォトと画像

自治体で実施されていなかったり、自分が対象でなかったりという場合は、健康診断を実施している病院や各地の健診センターに予約を取ってから別の日に訪れることとなります。

予約無しで直接行ってすぐに受けられるようなところは、基本的にないのでご注意ください。最短で予約できる日も医療施設によって様々です。

なお、健康診断が実施されているかはインターネット上で確認が可能ですが、ホームページのない病院の場合で古い口コミ情報を当てにすると、すでに実施していないという場合も考えられるので、必ず直接病院に確認した上で予定を立てましょう。

電話予約が基本ですが、中にはインターネット上で予約を受け付けている病院や健診センターもありました。

健康診断の結果は、多くの場合2〜3週間で自宅などに郵送となるか、直接取りに行くこととなります。診断項目によっては翌日に結果がわかる場合もありますが、ほとんどの場合2〜3週間くらいはかかると思っておいた方が良いでしょう。

会社への提出等でどうしても急ぎの場合は、翌日結果がわかる医療機関を探すか、健康診断を受ける場所に相談してみてください。

なお、診断結果に「要検査」「要精密検査」等が含まれている場合は、後回しにせず検査しに行くことをおすすめします。それまでの生活スタイルや当日の検査状況で多少原因に予測がつく場合もありますが、素人判断はせず、医師に判断を委ねた方が賢明です。

全国健康保険協会 協会けんぽ」でも「検診の受け方」としてまとめられたページがあったのであわせてご覧ください。

個人での健康診断の受け方|まとめ

以下が今回のまとめとなります。

  • 企業に所属している場合は健康診断が義務付けられている
  • 個人で受ける場合の費用は自己負担
  • 個人事業で従業員が一人でもいる場合は、健康診断が義務付けられる
  • 自己負担ではあるものの個人でがん検診を受けることも可能
  • 基本健診の相場は5,000円〜
  • 電話やインターネットで事前予約が必要

個人での健康診断については、「個人で受ける「健康診断の料金相場」安くできる?雇い入れ時・大学生の場合」でも解説されています。