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区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介

2023.05.02

自分の健康状態を把握したり、病気の早期発見をしたりするために健康診断や検診は最低でも年1回は受けておきたいものです。この記事では区民検診がどのようなものであるか、また新宿区で実施されている区民検診の詳細について紹介していきます。

区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|はじめに
区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|健康診断の種類
区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|新宿区の区民検診概要(令和5年)
区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|まとめ

区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|はじめに

皆さんは必ず年1回は健康診断を受けているでしょうか。企業に就職している人は毎年決まった時期に通知があり、特に受けたいという意思がないとしても必然的に受けている人がほとんどかと思われます。しかし個人事業である場合等、企業に属していない場合はここ数年受けられていないという人もいるのではないでしょうか。

健康診断・検診は自分の直近の健康状態を把握するため、あるいは大病の早期発見のために欠かせません。一般的な検診項目だけでは何もわからないと思っている方もいるかもしれませんが、受けることで予防できることは十分あります。また検診項目を追加することで、よりピンポイントで詳細な検査をすることも可能となります。

近年は心疾患や脳血管疾患、がんといった生活習慣病(かつての成人病)が日本人の死因の大部分を占めており、これらの病気のリスクをあらかじめ知っておき予防することは、健康的な生活を送るために非常に重要なことと言えます。

なお生活習慣病は遺伝的な部分があるものの、呼称にある通り日常生活の改善で予防できる部分もあります。

特に動脈硬化は心疾患や脳血管疾患といった生活習慣病に密接に関係していますが、動脈硬化を進行させないために禁煙や野菜の摂取、飲酒量を控えるといった健康的な生活を送ることは重要です。

また動脈硬化は気づかないうちに重篤化しているということも珍しくないので、そういった点においても定期的に体の状態を把握できる健康診断は有効です。

今回は健康診断の種類や区民検診の仕組みについて、また新宿区の区民検診について詳細を紹介していきます。

なお今回生活習慣病がどのようなものであるかについて詳しくは掘り下げないため、詳細を知りたい方は厚生労働省のe-ヘルスネット内「生活習慣病とは?」を参考にしてください。
 

区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|健康診断の種類

健康診断には種類があり、それぞれ対象が異なります。

大きく分けると法定健診と任意健診の2つとなり、前者は労働安全衛生等の法律によって企業に課せられた義務で、企業に属する従業員(社員・契約社員・アルバイト等)や市民・区民等が対象となります。

対する任意健診は個人の判断で受ける健康診断のことで、人間ドック等が該当します。基本的に法定健診と比較して詳しい検査ができる点が特徴であり費用が高額となります。ただし通常の健康診断のオプションとして安く受けられたり、加入している保険から補助が出ることで安く受けられる場合もあります。

法定健診はさらに一般健康診断、特殊健康診断、行政指導による健康診断の3種類に分けられます。

一般健康診断には、企業に入社する際に受けることとなる「雇入時健康診断」、入社後年1回のペースで受ける「定期健康診断」、特定の業務に就いている人が受けることとなる「特定業務従事者健康診断」等が含まれます。

なお特定の業務とは例えばラジウム放射線、エックス線等の有害放射線にさらされる業務や、ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務といった身体に危険を伴う可能性が高いものが対象となっています。

特殊健康診断も特定業務従事者健康診断と似ており、有害な業務に従事する場合には特別項目の健康診断を受けなければなりません。

行政指導による健康診断にはVDT作業健康診断、騒音健康診断
、腰痛健康診断が含まれ、こちらも特定の業務に従事している人の健康状態をチェックする目的があります。

なお今回取り上げている区民検診は、法定検診の一つに分類されます。

健康診断の分類についてより詳しく知りたい方はあわせて「健康診断の種類は3つ|検診項目一覧と義務・人間ドックとの違い」もご参照ください。

区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|新宿区の区民検診概要(令和5年)

新宿区では令和5年度の区民検診が5月1日から始まっています。

具体的な実施期間は、74歳以下の方が2023年6月1日~2024年3月31日、75歳以上の方が2023年5月1日~2024年3月31日と年齢によって異なるのでご注意ください。

新宿区の検診費用は無料です。

また上記期間のうち実施している医療機関の休診日は除きます。対象の医療機関についてはこの項目の末尾にリンクしています。

対象者は新宿区民であることが前提で、学校・勤務先等で健康診断の機会がない16~39歳の方、新宿区国民健康保険に加入している、または生活保護等受給中の40歳~74歳の方、東京都後期高齢者医療制度に加入している、または生活保護等受給中の75歳以上の方(2025年3月31日までに誕生日を迎えた際の満年齢)となります。

なお新宿区国民健康保険以外の健康保険に加入している40歳~74歳の方は、各医療保険者によって実施される健康診断を受けることとなるのでここで紹介する区民検診は受けられません。

検診項目としては問診(既往歴調査、現病歴や家族歴の確認等)、身体計測(身長、体重、腹囲、BMIの測定)、理学的検査(視診、打聴診、触診等)、血圧測定(収縮期血圧、拡張期血圧)、尿検査(蛋白、糖、潜血)、血液検査(貧血、腎機能、肝機能、脂質代謝、糖代謝関連)、胸部X線検査(16~64歳は希望者のみ、65歳以上は結核等の早期発見のため必須)の他、医師の判断により心電図、眼底検査(40歳以上)が実施されます。

区民検診を受けるには

まずは新宿区より健康診査受診券を取り寄せる必要があります。

新宿区では令和5年度から健康診査・がん検診を希望する場合は「受診券」の送付が行われるようになりました。同年度内に受診する各種検診は1枚の台紙で管理することとなります。

またそれまで区から送付されていた健康診査票、がん検診票は医療機関で受け取ることとなるため、台紙を持参して各医療機関を訪れましょう。

受診券を受け取ったら健康診断を受ける医療機関を探して予約を行います。対応している予約方法は医療機関によって様々なので、公式サイトや電話等で確認のうえで予約を取ってください。

予約が完了したら後は当日を待ち、健康診査受診券と健康保険証を忘れずに持参して予約時間までに医療機関を訪れましょう。なお生活保護等受給中の方は健康保険証が不要となります。

受診前の詳細な決まり事は医療機関からも連絡がありますが、新宿区の区民検診において共通することとして当日の食事は10時間前までとなっており、それ以降は水以外の飲食物の摂取が不可となります。

受診時間が午後以降になる場合は軽めの朝食を摂ること可能ですが、その他は水以外摂取不可となります。もし止む終えない事情等で摂取してしまった場合は検査結果に影響が出ることが高く、場合によっては再検査が必要となることもありますが、隠すことなく担当の方へ正直に伝えましょう。

診断結果は基本的に後日郵送か、来院して確認することとなります。再検査・精密検査が必要な場合は別途かかりつけの病院や自分の希望する病院で忘れずに実施してください。また不明点がある場合は、健康診断を受けた医療機関へ確認してください。

区民検診の対象者については前述しましたが、すでに勤務先の健康診断や人間ドックを受診している方でも、必要項目を満たした状態の診断結果を新宿区へ提出した場合は区の特定健康診査(区民検診)を受診した扱いとなります。そのため区が実施する保健指導等の健康支援を無料で受けられるようになることも頭に入れておきましょう。

当院の診察時間・受付方法について

JR総武線・都営大江戸線の東中野駅から徒歩2分の場所にある当院「いたや内科クリニック」では、動脈硬化の発端となる高血圧、高脂血症、糖尿病等の生活習慣病の診療を行っており、総合診療を目指しています。

区民検診の実施はもちろん、すでに別の医療機関で検診を受けており再検査や精密検査が必要となった場合、気になる結果があるので一度受診しておきたいという場合はぜひ来院をご検討ください。

診療時間は、平日の月〜金曜日が9:00〜12:00と14:00〜18:00、土曜日は9:00〜14:00、水曜、日曜、祝日休診となっています。

基本的な診療科目は、内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、アレルギー内科、予防接種、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、自費診療、往診応需です。

当院について詳しく知りたい方、お問い合わせ先を知りたい方はこちらの公式ホームページもあわせてご参照ください。サイト内には健康診断や花粉症、脳梗塞、睡眠時無呼吸症候群等の様々な病気・症状に関するブログも掲載しているため、気になる方はぜひご覧ください。

新宿区で区民検診を実施している医療機関については、新宿区の公式サイト内にあるPDF「実施医療機関一覧(新宿区)」をご参照ください。

区民検診って誰でも受けられるの?新宿区の区民検診について紹介|まとめ

最後に今回の記事をまとめます。

・健康診断は生活習慣病やその他病気のリスクを把握するためにも欠かせない

・新宿区では区民検診が実施されている

・新宿区の区民検診は対象者となっている場合無料で受けられる

なお新宿区では通常の区民検診の他にがん検診や肝炎ウイルス検診も実施してされています。詳細を知りたい方はこちらのページ内にあるリンク先をご参照ください。