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夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!
2023.08.01
夏バテは普段健康な人でもなる可能性のある症状です。しかし知識がないために自分が夏バテになっていることに気づかず症状を悪化させてしまったり、熱中症になってしまったりという危険性もあります。今回は夏バテの可能性が高い具体的な症状について、また原因や対策についても紹介します。
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|夏バテの代表的な症状にはどんなものがある?
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|夏バテになる様々な原因
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|夏バテを防ぐ適切な対策は?
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|まとめ
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|はじめに
夏は必ずと言っていいほどメディアでも特集されることの多い夏バテやその対策についてですが、実際自分が夏バテになっているかは判断がつかないこともあるでしょう。
近年は各自で猛暑日が連続することや、早い時期から夏日・真夏日を記録することもあり、たとえ健康な人であっても夏バテになる可能性は高くなっています。なお気象庁によると夏日は25℃、真夏日は30℃、猛暑日は35℃を指します。
特に日本は高温多湿な気候であるためにうまく発汗ができなくなる等、体の様々な部分が正常に機能しなくなって何となく怠い、元気がない、食欲がない等の不調が現れやすい状況となります。
また、夏バテという言葉は昭和30年代から使われるようになったと言われていますが、気温の上昇や生活スタイルの変化もあって現代の夏バテはその頃の状況とは大きく異なっています。
この記事では夏バテになっている可能性が高いと思われる具体的な症状や原因、予防・対策について紹介していきます。
最近は夏の始まりが早いうえに残暑が長く続く傾向もあるため、ぜひ今からでも夏バテに関する正しい知識を蓄えて適切な対処をしつつ、健康なまま乗り切りましょう。
「春から急に…イギリス人がショックを受けた日本の夏」では日本の夏がいかに独特な気候であるかが紹介されていたため、興味がある方はあわせてご覧ください。
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|夏バテの代表的な症状にはどんなものがある?
夏バテは正式な病名ではなく、高温多湿や温度差に起因する様々な体の不調の総称となります。
夏バテが疑われる症状として代表的なものは、全身の疲労感や倦怠感、食欲不振、めまい・立ちくらみ、頭痛、集中力の低下、嘔気・下痢、むくみ、イライラ等が挙げられます。
特に病気になっていないにもかかわらず以上のような症状がある時は、夏バテの可能性が高いと言えるでしょう。これらの症状を7〜9月にかけて訴える人が増えてきます。
疲れや怠さは多くの人が症状として感じるものであり、蓄積して悪化させてしまう可能性があります。後ほど詳しく紹介しますが、冷房をつけっぱなしにして起きた時に感じる怠さも夏バテの一つとなります。
めまい・立ちくらみ、頭痛、嘔気・下痢、むくみといった症状は体内の水分が失わることによる脱水状態が直接の要因となります。
また集中力の低下やイライラは睡眠不足、食欲不振は胃腸の機能低下が起因となっていることが考えられます。
夏バテに関連する疾患
夏バテ自体は病気ではないものの、そこから様々な疾患につながる可能性があります。
一つは夏風邪です。睡眠不足等で疲労が十分に取れず蓄積することによって自律神経のバランスを崩すとウィルスや細菌に対する免疫力が弱まります。
ウィルス・細菌は年中存在しているものなので、弱った状態の時にこれらに触れることで夏風邪を発症する可能性があります。夏風邪では発熱や頭痛といった症状が現れますが、ただでさえ発汗で水分が失われがちな夏場に発熱するとさらに脱水症状を引き起こす可能性が高まるため、十分に注意が必要です。
特に子供は夏にプールへ行く機会が多く、そこで咽頭結膜炎や手足口病といった感染症にかかる可能性が高くなります。
二つ目は熱中症です。熱中症は重症になると命に関わることもある決して軽症できないもので、炎天下の屋外だけではなく屋内や夜に発症する可能性もあります。
脱水によるめまい・立ちくらみ、頭痛も熱中症の症状と見ることができ、重症化しないように体を冷やす、涼しい場所に避難する、水分や経口補水液を補給する等の素早い対処が必要となります。
なお、特に喉の渇きを感じづらい高齢者や自分で症状を訴えることの難しい幼児・乳児においては周りが声をかけたり、注視したりしておく必要があります。
三つ目は、動脈が閉塞あるいは詰まってしまって血液が脳に行き渡らなくなる脳梗塞です。暑い時期は脳梗塞の発生率が高くなると言われています。
めまい・立ちくらみも脳に行き渡る血流が一時的に減少することが原因で起こるものであるため、その関連性が理解できることでしょう。
水分が不足すると血液がドロドロになることで血栓ができやすくなりますが、これも脳梗塞を発症する一因となります。
なお厚生労働省のサイトに熱中症に関する情報がまとめられたページがあったので、ぜひあわせて「熱中症を防ぐために知っておきたいこと 熱中症予防のための情報・資料サイト」をご覧ください。
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|夏バテになる様々な原因
人は発汗することで体温調整をしていますが、日本のように高温多湿の気候であると汗が気化しにくくなって調整がうまくできない状態となり、体調に異変が現れます。
また近年増えているのは自律神経の乱れによる夏バテです。
普段は交感神経と副交感神経の切り替えによって自律神経のバランスを保っていますが、このバランスが崩れることで体に支障をきたすこととなります。
発汗に関して言うと、汗をかくのを誘発するの方が交感神経、汗を抑制するのが副交感神経の役目となり、これらが適切なタイミングで交互に作用しています。
しかし夏場のようにクーラーの効いた室内と猛暑の屋外といった気温差の激しい場所の行き来を繰り返していると、この機能がうまく働かない状況となり自律神経の乱れにつながります。そうなると体がだるくなったり、疲れがとれなかったりと自律神経失調症のような状態となります。
他にも冷たい食べ物や飲み物ばかりを摂取することによる胃腸不良や、栄養が偏ることによるビタミン・ミネラル不足、夜更かしや暑さによる睡眠不足、日常的な運動不足、発汗後に十分な水分を補給していないことによる脱水症状等が夏バテを引き起こす原因として考えられます。
こちらのサイトでは夏バテをセルフチェックできるチェックリストがあったので気になる方は試してみてください。
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|夏バテを防ぐ適切な対策は?
ここでは夏バテにならないために注意する点と、具体的にどのような対策をしたら良いかを紹介します。
夏場は冷房の使い方に要注意です。冷房の設定温度は下げ過ぎず、涼しくなった室内と外との気温差は5℃~6℃程度に留めておくのがベストです。また睡眠時はタイマーをセットしておきましょう。
自分で冷房の温度を調整しづらい場所に行く時は一枚薄手のカーディガン等を持ち歩くのも良いでしょう。
規則正しい生活を送ることも夏バテ対策の一つです。極力自律神経の乱れにつながる夜更かしはせず、決まった時間に質の良い睡眠を取れるように心がけましょう。
どうしても睡眠不足になってしまう場合は、日中に短い昼寝の時間をとるのも効果的です。
ただ寝付きを良くするためにと熱帯夜に設定温度の低い状態でクーラーをつけっぱなしにすることで結果的に夏バテになる可能性もあるため、クーラーは適度に利用してください。
近年は様々な冷却グッズも出ているため、冷却シートや冷感シーツ等をあわせて利用するのもおすすめです。
入浴方法を改善することでも睡眠の質を高められるようになります。ポイントはゆっくり体を温めることです。
シャワーだけだとクーラー等で冷え切った体は温めにくいです。暑いと思っていても体は意外に冷えているものなので十分に芯から温める必要があります。
ただし40℃以上の熱いお湯だと交感神経が優位になって睡眠に入りづらくなるため、37-39℃のぬるいと感じる程度の湯船に浸かることをおすすめします。
ゆっくり浸かっている時間がなかったり、そもそも湯船がないという場合は、足や首、腰、腹部といった部分にシャワーを長めに当てて温めましょう。
厳しい暑さが続く夏場でも普段通り健康に過ごせるだけの体力を運動してつけておくことも重要です。
運動の内容としてはウォーキングや室内でできる簡単な運動程度でも問題ありません。長時間続ける必要もありません。
運動は特に早朝に行うと多少暑さも避けられ、生活リズムも整うのでおすすめです。また水分補給も忘れずに行いましょう。
適度に汗をかくことで暑さへの耐性がつく他、汗をかいて体温調節機能をする癖がつくので自律神経のバランスを保てるようになります。
さらに適度な運動は、質の良い睡眠にも効果的なので無理せず自分のペースで継続してみましょう。
食生活も夏バテを防ぐために重要な要素の一つです。
暑いからといって冷たいものばかり摂取し続けると胃腸が弱くなって食欲不振につながり、十分な栄養が補給できなくなるので意識的にバランスの良い食生活を送りましょう。
また、規則正しい時間に3食しっかり摂ることをおすすめします。
食事の内容としては、ビタミンやミネラルが豊富な食材や良質なタンパク質を十分に摂ることがポイントとして挙げられます。どうしても不足してしまう場合はサプリメント等で補いましょう。
また「トリプトファン」という成分が含まれた食材を朝食で摂取することでも睡眠の質を上げることができると言われています。肉、魚、卵、乳製品、大豆製品に含まれる成分で、十数時間後にスムーズな睡眠導入を促す「メラトニン」というホルモンを分泌します。
「【管理栄養士執筆】夏バテ対策レシピ26選!作り方のポイントも解説」では夏バテ対策になる食材ごとの複数のレシピが紹介されていました。料理のバリエーションを増やすこともできるので、ぜひ夏場の献立の参考にしてみましょう。
夏バテとはどのような症状のこと?原因や対策についても紹介!|まとめ
最後に今回の記事をまとめます。
- 夏バテは高温多湿や温度差に起因する様々な体の不調の総称
- 夏バテになると疲労感や倦怠感を中心とした様々な体の不調が現れる
- 夏風邪、熱中症、脳梗塞を発症する可能性もある
- 発汗・自律神経の乱れ、脱水状態が夏バテの主な原因
- クーラーを適切に使用し、生活リズムを整え、バランスの良い食生活を送り、十分な水分補給をし、入浴でゆっくり体を温めることが夏バテ対策となる
当院「いたや内科クリニック」は中野区の医療機関であり、JR総武線・都営大江戸線の東中野駅から徒歩2分の場所にあるため駅からのアクセスも便利です。
診療時間は、平日の月〜金曜日が9:00〜12:00と14:00〜18:00、土曜日は9:00〜14:00、水曜、日曜、祝日休診となっています。
基本的な診療科目は、内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、アレルギー内科、予防接種、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、自費診療、往診応需で、循環器内科専門医、総合内科専門医が各種検診を担当しています。
お問い合わせの際はこちらの公式ホームページをご参照ください。
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