いたや内科クリニックブログ

CLINIC BLOG

内科

夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介

2023.07.30

夏になるとどうしても夏バテになる人が続出しますが、体調管理や生活を改善をすることである程度防ぐことができます。近年は気候変動の影響で異常な暑さが続くことも珍しく無くなっており、蚊でさえも暑過ぎて数を減らしていると言われている程です。この記事では夏バテにならないための事前の対策や、なってしまった場合の症状方法について紹介します。

夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|はじめに
夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|どのような状態を夏バテと言うか
夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|簡単にできる対策を紹介!
夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|まとめ

夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|はじめに

日本には四季があり、特に夏は花火大会や祭り、プールや海といったレジャーが盛り沢山の季節ですが、近年は梅雨前辺りから真夏日の日があったり、夏は猛暑日が続いたりと安易に夏の到来を喜べない状況となっています。

夏バテや熱中症への対策はこれまでと同じ時期から始めたのでは遅く、要因も様々な部分に潜んでいるので、改めて適切な方法を考え直す必要があると言えます。

暑さのあまり天気予報では不急の外出は控えるよう呼び掛けられる程で、観測史上の最高気温を塗り替えるという各地のニュースを聞くことも珍しくなくなりました。このような状況において、普段は至って健康な人であっても体調を崩しやすい時期となっています。

この記事では夏バテになった場合に体に起こる症状や簡単に取り入れられる対策を解説していきます。

最近では10月くらいまで残暑が続くこともあるので、ぜひこの記事を参考にしていただいて健康を維持したまま暑さを乗り切り、充実した夏・初秋を過ごしましょう。

なお「昔より暑い…気温は本当に上がっている? 熱中症対策は早めが大切!」では1991年~2020年における気温の推移について解説された記事があったので、気になる方はあわせてご覧ください。

夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|どのような状態を夏バテと言うか

夏バテは正式な病名ではなく、高温多湿な夏の気候に対応できず体に何らかの不調をきしている状態の総称です。日本国内に住んでいる多くの人にとっては既知の事実ですが、日本の夏はまさに高温多湿であるため体調を崩しやすいくなっています。

具体的な症例としては、体が何となくだるい状態が続いている、食欲がなくなっている、無気力で元気が出ない、イライラする、熱っぽい、立ちくらみがする等です。今まで自分では夏バテになったことはないという方でも、大なり小なり夏場にこれらの症状があったと思い出すこともあるのではないでしょうか。

以上は体の異変として表立つ症状ですが、実際に体内ではどのようなことが起こっているかを次に紹介します。

夏バテの原因について

通常、人は発汗することで体温調整をしていますが日本のように高温多湿の気候であると汗が気化しにくくなって調整がうまくできない状態となり、前述したような症状が現れるようになります。

また近年増えているのは自律神経の乱れによる夏バテです。

普段は交感神経と副交感神経の切り替えによって自律神経のバランスを保っていますが、このバランスが崩れることで体に支障をきたすこととなります。

発汗に関して言うと、汗をかくのを誘発するの方が交感神経、汗を抑制するのが副交感神経の役目となり、これらが適切なタイミングで交互に作用しています。

しかし夏場のようにクーラーの効いた室内と猛暑の屋外といった気温差の激しい場所の行き来を繰り返していると、この機能がうまく働かない状況となります。この時、自律神経失調症のように体がだるくなったり、疲れがとれなかったりという症状が現れるようになります。

他にも冷たい食べ物や飲み物ばかりを摂取することによる胃腸不良や、栄養が偏ることによるビタミン不足、睡眠不足、運動不足、発汗後に十分な水分を補給していないことによる脱水症状等が夏バテの原因として考えられます。

「夏バテ」対策のススメ!」でも「夏バテになりやすい大好き生活!」として夏バテの原因が簡単にまとめられていたのであわせてご覧ください。

夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|誰でもできる対策を紹介!

ここでは夏バテにならないために注意する点と、具体的にどのような対策をしたら良いかを紹介します。

クーラーの使い方に注意

クーラーは夏の強い味方であり、最近の暑さにおいては付けていないと命に関わるほど重要な家電ですが、その一方で使い方を誤ると夏バテを引き起こす要因にもなり得るものです。

クーラーの設定温度は下げ過ぎず、涼しくなった室内と外との気温差は5℃~6℃程度に留めておく、睡眠時は付けっ放しとならないようにタイマーをセットしておくのが理想的です。

オフィスや店内、電車・バス等の自分で温度を変更しづらい場所で必要以上に冷えてしまっていることが良くありますが、そのような室内でも対処できるように一枚薄手のカーディガン等を持ち歩くのも良いでしょう。

ただしクーラーを全く付けないと今度は室内で熱中症になる危険性が高くなるため、あくまで我慢せず適切な温度(27〜28℃程度)で利用することをおすすめします。

生活リズムや睡眠・入浴の方法に注意

規則正しい生活を送ることも夏バテ対策の一つです。極力寝不足の状態を作らないように夜更かしはせず、決まった時間に質の良い睡眠を取れるように心がけましょう。睡眠不足も自律神経の乱れにつながるためです。

どうしても睡眠不足になってしまう場合は、日中に短い昼寝の時間をとるのも効果的です。

ただ熱帯夜でも快眠できるようにと設定温度の低い状態でクーラーをつけっぱなしにして寝てしまうと、寝つきは良くても結果的に夏バテになる可能性もあるため、前述したようにクーラーは適度に利用してください。

近年は様々な冷却グッズも出ているため、クーラーと合わせて冷却シートや冷感シーツで涼をとっても良いでしょう。

入浴方法を改善することでも睡眠の質を高められるようになります。ポイントはゆっくり体を温めることです。

夏場は暑すぎて湯船に浸かっていられないためシャワーで済ませる人も多いことでしょう。しかしシャワーだけだとクーラー等で冷え切った体は温めにくいです。暑いと思っていても体は意外に冷えているものなので十分に芯から温める必要があります。

ただし40℃以上の熱いお湯だと交感神経が優位になって睡眠に入りづらくなるため、37-39℃のぬるいと感じる程度の湯船に浸かることをおすすめします。また、入浴は2時間前くらいまでに済ませておくと深部体温が程よく下がって睡眠に入りやすくなるので理想的と言えます。

ゆっくり浸かっている時間がなかったり、そもそも湯船がないという場合は、足や首、腰、腹部といった部分にシャワーを長めに当てて温めましょう。

また「トリプトファン」という成分が含まれた食材を朝食で摂取することでも睡眠の質を上げることができると言われています。肉、魚、卵、乳製品、大豆製品に含まれる成分で、十数時間後にスムーズな睡眠導入を促す「メラトニン」というホルモンを分泌します。

適度な運動も効果的

夏バテにならない体力をつけるため、適度な運動をすることも大切です。

もちろん体力といってもスポーツ選手のように激しい運動をしたり、筋肉をつけたりする必要はありません。暑い夏場でも普段通り健康に過ごせるだけの体力をつけておくことが重要ということです。

そのため運動の内容としてはウォーキングや室内でできる簡単な運動程度でも問題ありません。長時間続ける必要もありません。

日中のウォーキングは熱中症の危険性も伴うため、多少涼しい朝方や日が落ちた時間帯に行うようにしましょう。特に早朝に行うと生活リズムも整うのでおすすめです。また水分補給も忘れずに行いましょう。

適度に汗をかくことで暑さへの耐性がつく他、汗をかいて体温調節機能をする癖がつくので自律神経のバランスを保てるようになります。

さらに適度な運動は、質の良い睡眠にも効果的なので無理せず自分のペースで継続してみましょう。

適切な食生活や水分補給を心がける

食生活も夏バテを防ぐために重要な要素の一つです。

前述したように、暑いからといって冷たいものばかり摂取し続けるのは厳禁です。胃腸不良を起こして食欲不振につながるとビタミン等の十分な栄養が補給できなくなるためです。

また朝食を抜いたり1日2食しか食べないという食生活を送っている人も少なくないと思われますが、規則正しい時間に3食しっかり摂ることをおすすめします。

食事の内容としては、ビタミンやミネラルが豊富な食材や良質なタンパク質を十分に摂ることがポイントとして挙げられます。どうしても不足してしまう場合はサプリメント等で補いましょう。

食欲を増進させるカレー粉等の香辛料やミョウガ、ショウガ等の薬味、レモンや酢等の酸味があるものを摂るのも効果的です。喉の通りやすい麺類を選択するのも良いでしょう。

ただ麺類ばかり摂取していては炭水化物に偏ってしまうので適度に別のものを食べたり、食材を変えたりしてバランスを考えながら食すことが重要です。

なおタンパク質が多く摂れる食材としては肉、魚、卵、大豆製品等があります。ビタミンやミネラルに関してはトマトやモロヘイヤ、ゴーヤ、パプリカといった夏野菜から摂るのが良いでしょう。

ビタミンに関しては、特に糖質をエネルギーに変えてくれるビタミンB1を積極的に摂取することをおすすめしますが、このビタミンB1が多く含まれている食材としてはウナギ、豚肉等が挙げられます。

なおビタミンB1はこまめに摂る必要があるという中でウナギは高価なので、続けて摂取するには豚肉が適していると言えるでしょう。それらの食材をニラ・ネギと一緒に摂取するとビタミンB1の吸収を促してくれるのでさらに効果的です。

夏バテに効く食べ物7選!原因や対策方法もご紹介!」では夏バテ対策に適した食材について細かく紹介されていたので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

夏バテにならないための対策は?なってしまった場合の症状についても紹介|まとめ

最後に今回の記事をまとめます。

  • 高温多湿な気候は夏バテになりやすい
  • 夏バテになると、体が何となくだるい、食欲がない、イライラする、立ちくらみがする等の症状が出る
  • クーラーの効いた室内と屋外の気温差には要注意
  • 規則正しい生活リズム、適度な運動、バランスの良い食生活、良質な睡眠を心がけることが夏バテ対策となる

当院「いたや内科クリニック」は中野区の医療機関であり、JR総武線・都営大江戸線の東中野駅から徒歩2分の場所にあるため駅からのアクセスも便利です。

診療時間は、平日の月〜金曜日が9:00〜12:00と14:00〜18:00、土曜日は9:00〜14:00、水曜、日曜、祝日休診となっています。

基本的な診療科目は、内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、アレルギー内科、予防接種、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、自費診療、往診応需で、循環器内科専門医、総合内科専門医が各種検診を担当しています。

お問い合わせの際はこちらの公式ホームページをご参照ください。