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夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とはどんな症状か?その他の症状や予防法についても紹介
2023.08.04
夏風邪は誰でもかかる病気ですが、特に子供が発症しやすいという特徴があります。また夏風邪に罹るとウィルスの種類によって様々な症状が現れますが、代表的な疾患として「ヘルパンギーナ」が挙げられます。この記事ではヘルパンギーナを中心にその他の子供に現れやすい疾患について、また予防方法についても紹介していきます。
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|夏風邪の原因と予防法
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|夏風邪の代表的なウィルス
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|ヘルパンギーナはどんな疾患か
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|まとめ
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|はじめに
2023年に入ってからようやくコロナウィルスによる感染症が収束しつつあり、コロナ禍であったようなマスクの着用やコロナ陽性者・濃厚接触者の外出自粛、受診可能医療機関の限定といった様々な決まりも緩和されました。
しかしその一方で数年間に渡ってコロナ感染の予防を優先した生活を送ってきたことにより、その他感染症のワクチン接種率が下がったり体力が衰えたり、子供の免疫力が低下したりという現状もあります。
そこへ梅雨前から夏日・真夏日に達する気温を記録し、夏になってからは連日の猛暑日が続く2023年は、例年にも増して自身や身の回りの人の健康に気遣って生活する必要があると言えます。
この記事では子供が罹りやすい夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」を中心に、夏風邪による様々な疾患・症状について紹介していきます。
子供が罹りやすいとは言え、親であれば子供から感染する等で皆さんがヘルパンギーナに罹る可能性もあるので、ぜひ正しく把握しておくことをおすすめします。
夏風邪の代表的なウィルスや予防法についてはあわせて紹介します。
なお今回詳しくは取り上げませんが、夏風邪とその他の病気による症状の違いについてまとめられた記事があったので気になる方は「普通のかぜとインフルエンザ、新型コロナはどう違うの?」をご参照ください。
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|夏風邪の原因と予防法
風邪に関するウィルスは200種類以上あると言われていますが、夏風邪の原因となる代表的なウィルスはエンテロウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルスの3種類です。
通常の風邪におけるウィルスは乾燥した気候を好みますが、以上3つのウィルスは高温多湿な日本の夏のような気候になると活動的になります。
これらのウィルスに飛沫等の感染経路から感染することで夏風邪を発症しますが、免疫力があれば感染したとしても夏風邪の症状が現れなかったり、軽症で済むこともあります。
しかし発汗がうまくできず体温調整が困難な状況、室内・屋外の温度差、睡眠不足、食欲不振といった様々な原因によって自律神経が乱れると、免疫力も低下します。そのような体調でウィルスに触れると夏風邪の症状が現れる可能性が高くなります。
夏風邪への予防はコロナやインフルエンザといったその他ウィルスの感染症への予防・対策にも繋がると言えます。いずれも接触や飛沫を介して感染するという特徴があるため、出来る限り感染経路を断つことが重要となります。
すでにコロナ禍のようなマスク着用の義務はなく、熱中症予防のためにも屋外では可能な範囲で外すことが推奨されているくらいですが、くしゃみやせきなどによる飛沫によってウィルスが体内に入る可能性もあるため、屋内の人との距離感が近い場所では引き続きマスク着用がおすすめではあります。
ウィルスが付着したものに触れることで感染する接触感染においては、粘膜からウィルスが体内に侵入する可能性があるためコロナの予防でも呼びかけられていた手洗い・うがいやアルコール消毒が欠かせません。
屋内であれば、同じ空気を閉じ込めず流れができるように定期的に喚起をすることも大切です。以上のように、コロナの時に言われていたソーシャルディスタンス、3密や不要不急の外出を避けるという行動は夏風邪においても効果的と言えるでしょう。
またクーラーを過剰に利用することも避けた方が良いでしょう。クーラーの適温は28℃であり、外気との温度差は5℃以内が理想的と言われています。猛暑日だと35℃以上となるので難しい時もありますが、気温差が激しい場所を行き来すると自律神経が乱れて免疫力の低下を招くので、クーラーはこまめに温度調整をしましょう。
公共交通機関や店、オフィスといった自分で温度調整をしづらい場所に出向く場合は膝掛けやカーディガン等の薄い羽織り物を持っておくと良いでしょう。
クーラーの温度を下げすぎて体を冷やすのも良くないですが、寝る前に体温を上げすぎるのも避けなければなりません。人の体は睡眠時に体温が下がるようにできていますが、体温が高い状態で寝ると体温の下がり方が激しくなり風邪をひきやすい状態となるためです。
そのため入浴は39℃以下のぬるめと感じる程の湯船にゆっくり浸かることをおすすめします。また入浴は寝る時間の1、2時間前までに済ませておくと眠りにつきやすくなります。
子供の予防法に特化した内容については「子どもがかかりやすい 三大夏風邪に注意! 症状と予防法を知ろう」で紹介されていたのであわせてご覧ください。
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|夏風邪の代表的なウィルス
寒い時にひきやすい通常の風邪と夏風邪にはウィルスの特性に大きな違いがあります。
ここでは夏風邪の代表的な「エンテロウイルス」「アデノウイルス」「コクサッキーウイルス」という3種類のウィルスについて紹介します。
これらは1年中存在はしているものの湿度50%以上となる活発になるため、多湿な日が多い梅雨頃から注意する必要があります。
エンテロウイルス
腸管ウイルスとして広く知られており、感染力も強力です。夏から秋にかけて感染が広まりやすく、集団感染を引き起こすこともあります。
エンテロウイルスは、空気中の汚染された飛沫を吸い込んだり、感染者の排便物や飛沫を食べ物・飲み物等を介して摂取したりすることで感染します。
幼稚園・保育園といった施設で集団生活を送る機会のある幼児や小児が感染しやすいという点も特徴の一つで、無症状で済む人もいれば様々な症状が現れる人もいます。そのため最初にエンテロウイルスに感染した人はなんともなくても、飛沫等によって感染した人に発熱等の症状が現れるということもあるでしょう。
症状の種類は様々で、軽度な風邪のような症状で済むこともあれば、微熱、倦怠感、頭痛、咽頭痛、嘔吐といったポリオ(急性灰白髄炎)の症状や麻痺、その後の後遺症が残る麻痺型ポリオの症状が現れることもあります。
また幼児に多く見られる「手足口病」を発症することもあります。手足口病とは手のひらや足底を含めた手足の様々な部分、口腔内に発疹や水疱ができるもので、口腔内の場合は痛みを伴うこともあります。
手足口病と似た症状として、口腔内に灰色の膨らみが発生して痛みを生じ、発熱や咽頭痛、頭痛、食欲不振を起こす症状として「ヘルパンギーナ」があります。ヘルパンギーナについては、改めて次の項目で詳しく解説します。
夏風邪に多い下痢、嘔吐といった腸管症状が現れることもある他、重症になると髄膜炎や脳炎、心筋・心膜に炎症を起こす心臓の感染症「心筋心膜炎」を引き起こす恐れもあります。
アデノウイルス
プールの水やその時に使ったタオル等を介して感染することが多いため「プール熱」と呼ばれている夏風邪の一種がありますが、この時に感染するウィルスがアデノウイルスです。
ただし、夏だけ感染するわけではなく一年中感染する可能性はあるうえ、免疫力が付きにくいウィルスでもあるため何度も繰り返し発症することがあります。
プール以外の感染経路としては咳・くしゃみによる飛沫感染、スマートフォン等を触ったことによる接触感染、排泄物による糞口感染が考えられます。
症状としては鼻水・鼻詰まり、喉の痛み、発熱、嘔吐下痢、腹痛といった一般的な風邪の症状の他、目の充血、目やに・涙目の症状が出る流行性角結膜炎、排尿時に痛みや血尿が起こる出⾎性膀胱炎が現れる場合もあります。
いわゆるプール熱で発熱すると喉の痛みと共に38℃以上の高熱が1週間程度続くこともあります。また下痢・嘔吐という症状が出ることも大きな特徴で、それらを処理する側も感染する恐れがあるため対応時は感染を防ぐ十分な装備が必要となります。
コクサッキーウイルス
コクサッキーウイルスはエンテロウイルス属のウィルスでエンテロウイルスあるため現れる症状は似ており、夏から秋にかけて感染しやすいです。
潜伏期間は2~4日程度で幼児や小児が罹りやすいですが、大人が全く罹らないというわけではなく、家で子供から感染する可能性や、疲れや寝不足等で免疫力が弱っている時に発症する可能性もあります。
症状としては発熱、咽頭痛、食欲不振、全身倦怠の他、頭痛、下痢、嘔吐、筋肉痛が現れることもあります。またヘルパンギーナを引き起こすこともあります。
以上が夏風邪の代表的なウィルスです。夏風邪はタチが悪い、治りづらい風邪と言われているものの、風邪と異なって特別治りにくいということはありません。しかし高温多湿という日本の気候条件が原因となって治りづらかったり、長期化したりという傾向にあります。
「夏かぜの治療について」でも各ウィルスの特徴について紹介されていたので、あわせてご覧ください。
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|ヘルパンギーナはどんな疾患か
ヘルパンギーナは、特に幼児小・児に多く見られる夏風邪の症状の一つで、幼稚園や保育所といった場所での集団生活の中で夏から秋にかけて流行することが多い傾向にあります。
軽症で済むこともありますが、高熱が出ることもあるので注意が必要です。
主な症状としては口腔内の奥に赤い斑点や水疱ができる他、喉の痛み・炎症や発熱、それらによる食欲不振が考えられます。発熱は2~日4程で治り、全体でも7日程で治ることが多いです。
ヘルパンギーナに罹らないためには「夏風邪の原因と予防法」で挙げたような感染対策をすることが重要と言えます。
治療方法については「ヘルパンギーナ(夏風邪)」をご参照ください。
夏風邪の一種「ヘルパンギーナ」とは?その他の症状や予防法も紹介|まとめ
最後に今回の記事をまとめます。
- 夏風邪の原因となる代表的なウィルスはエンテロウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス
- コロナの時のような感染症対策が夏風邪への予防にもつながる
- ヘルパンギーナは幼児・小児が罹りやすい
- ヘルパンギーナになると口内炎のような症状が現れる
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