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気付いたら進行している?生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?
2023.02.28
日常的な食生活や運動習慣、喫煙・飲酒といった嗜好品等を原因として発症する生活習慣病は、罹りやすい人はいますが、誰でも罹る可能性がある病気と言えます。この記事では、そんな生活習慣病に関連深い「動脈硬化疾患」について詳しく紹介していきます。
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|はじめに
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|動脈硬化疾患は病気なの?
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|動脈硬化疾患が原因となる病気は?
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|どう予防したら良いか。気をつけるべき人のタイプは?
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|まとめ
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|はじめに
食生活の洋風化や偏った食事、運動不足、喫煙・飲酒といった生活スタイルを継続することで引き起こされる可能性のある生活習慣病には、肥満症、脂質異常、高血圧症、痛風、循環器疾患、糖尿病、一部のガン、アルコール性肝障害と多くのものがあります。
また、日本人の死因の上位を占める心疾患や脳血管疾患は動脈硬化疾患が直接の原因となることが多いですが、上記の生活習慣病のうち高血圧、脂質異常、糖尿病等はこの動脈硬化を進行させる原因となります。
動脈硬化には日々の生活やその積み重ねに原因があり、さらに動脈硬化が原因となって発症する病気があるという状況です。
この記事では、動脈硬化疾患とはどのようなものであるか、またその原因や、疾患が進行すると発症する病気、予防に必要な知識を紹介していきます。
健康的な生活をしてるとは言い難い状況で自分の健康面に不安があるという方、今は健康診断の結果に問題もないが、加齢を重ねてあらかじめ動脈硬化疾患について詳しく知っておきたいという方はぜひご覧ください。
なお、日本国内には動脈硬化性疾患予防ガイドラインやメタボリック症候群の診断基準を作成している「一般社団法人日本動脈硬化学会」という団体があります。発症予測ツール等のスマホ専用アプリの提供もあるため、気になる方はあわせてご覧ください。
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|動脈硬化疾患は病気なの?
動脈硬化という言葉は健康関連番組等でも良く聞く言葉ですが、具体的にどのような症状か把握していない人も多いのではないでしょうか。
自分がそう診断されているならまだしも、健康上の不安を抱えていない人であれば尚更です。
動脈硬化疾患は日本人の死因の上位に入る複数の病気に繋がる可能性が高いですが、初期症状や自覚症状が少なく気付きづらいという特徴があり、さらには若い頃から気をつけておくべきものでもあるので、早いうちから正しく理解しておくことで、ある程度予防する、早期発見することを可能とします。
また、動脈硬化疾患は病気そのものというよりは、病態となります。病態とは、ある病気を原因としてどのような身体状態になっているかということで、他には心疾患や呼吸器疾患、ショック、意識障害等がそれに当たります。
以上のように、動脈硬化疾患は病態であると同時に、重大な病気に繋がる可能性もあるという疾患となっています。
2020年時点の日本人の死因についてのデータがまとめられたページがあったので、詳しく知りたい方は「沈黙の殺人者」と呼ばれる理由」もあわせてご覧ください。
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|動脈硬化疾患が原因となる病気は?
動脈は、心臓から酸素や栄養素を体全体に行き渡せる大切な役割を持つ血管ですが、この動脈の壁が厚くなって弾力性を失い、硬くなること、コレステロール等が沈着して血液の通り道を細くなってしまった状態を動脈硬化と言います。
また、動脈硬化疾患が発生しやすいのは、冠動脈、脳、頸部、腎臓、内臓、手足等の動脈であり、進行すると狭心症や心筋梗塞、脳出血、閉塞性動脈硬化症とった病気につながる可能性があります。
進行して心臓に負担がかかるようになると心肥大や心不全、高血圧に繋がる、臓器が正常に機能しなくなったり、壊死したりすると心筋梗塞や狭心症、脳梗塞に繋がる、血管が破れやすくなると蜘蛛膜下出血や脳出血に繋がるといった関係性を見ることもできます。
動脈硬化疾患を引き起こす原理をさらに詳しく説明します。
脂っこい食べ物やカロリーの高い食べ物ばかりを摂取して偏った食生活を送っていると、悪玉コレステロールを増やす原因になります。
悪玉コレステロールは全てが処理されることはなく、一部が血液内を循環するようになり、次第に血管の壁に付着するようになります。これが積み重なることでプラークとなり、血液の通り道を狭くしてしまいます。
歯に関することでプラークという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、人の体に対して決して良いようには働かないという点では似ています。歯の場合のプラークは歯垢であり、数億という多くの細菌の住処となることで虫歯や歯周病といった病気の原因になります。
対して血管におけるプラークは悪玉コレステロールのことで、動脈硬化を引き起こす原因となります。
血流が悪くなると酸素や栄養素が十分に行き渡らなくなるため、様々な臓器が正常に機能しなくなり、最悪の場合は壊死してしまいます。
それだけではなく、血管に弾力がなくなると脆く破れやすい状態となり、大動脈瘤や大動脈解離を発症する危険性も出てきます。
原因となる悪玉コレステロールについてもう少し詳しく知りたいという方は、あわせて「悪玉(LDL)コレステロールが悪い…病院に行くべき?脂質異常症を解説!」もご参照ください。
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|どう予防したら良いか。気をつけるべき人のタイプは?
動脈硬化疾患になりやすい人としては、喫煙者、運動不足、アルコールの摂取量が多い人、ストレスが多い人、内臓脂肪が多い等のいわゆるメタボリック・シンドローム状態の人、すでに脂質異常症や高血圧、糖尿病、痛風といった生活習慣病を患っている人、普段から偏った食生活を送っている人、40歳以上の人等が挙げられます。
かなり項目が多いですが、加齢以外のものは一般的に良いとはされていないものなので、以上の習慣を見直すことで動脈硬化疾患を予防することが可能という見方もできます。
なお、動脈硬化疾患を発症するのは加齢を重ねてからというイメージがあるため、若いうちは関係ないと考えて栄養のバランスを考えない好き放題の食生活を送っている人も多いことでしょう。
しかし結局のところ、動脈硬化疾患は若い頃から前述したような危険因子を繰り返したり継続したりすることで発症する可能性を高めるものなので、早いうちから気遣って改めるに越したことはありません。
動脈硬化疾患には、前述したような加齢であったり、一般的にホルモンの関係で男性の方がなりやすいと言われていたり、遺伝による体質の関係でコレステロールが高くなりやすかったりという避けられない原因があります。
しかし、食生活等の生活スタイル改善をすることで予防できる部分もあるので、気になる方はタバコを止める、適度な運動をする、栄養の偏りを無くす等の対策を検討してみてはいかがでしょうか。
なお、運動については病気の状況によっては推奨できないこともあるため、どうしても運動を始めたい場合は、あらかじめかかりつけの病院で相談することをおすすめします。
疑わしい症状が出た場合は何科を受診すべきか
繰り返しとなりますが、動脈硬化疾患は初期症状や自覚症状が現れにくと言われています。そのため気づいた時には進行が認められる可能性が高いですが、疑わしい症状が出た場合は早めに病院へ駆け付けたいものです。
動脈硬化が発生する動脈によって症状は様々ですが、脳の血管で起こった場合は頭痛やめまい、耳鳴り、喋りづらい、目が見えなくなる、手足に力が入らないという症状が見られます。
心臓の血管である場合は、疲れやすい、階段で動悸がする等の症状が見られます。足の血管である場合は、痛みがある、痺れる、冷える等の症状が見られます。
症状によっては耳鼻科や整形外科、内科を選択してしまうかもしれませんが、すでに動脈硬化疾患を発症しやすい持病があり、さらにこららの症状を自覚した場合には、循環器系の科がある病院を受診すると良いでしょう。
動脈硬化疾患の兆候が確認できる検査
動脈硬化をもたらす症状を確認できる検査は様々です。
血圧の状態を拡張期血圧・収縮期血圧を測定することで確認する「血圧測定」や、脂質異常症、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症といった病気の可能性がないかを確認できる「血液検査」、血液の流れる速度を測定して血管年齢やつまり具合を確認する「PWV検査」等があります。
また、脳血管、頚動脈、冠動脈、大動脈、腎動脈、下肢動脈といった部分に動脈硬化が表れていないかを確認する「MRI検査」や、脳梗塞の予測として有用な「超音波検査」もあります。
何らかの病気が発症していない状態で検査をする場合は、対象者に負担のない、あるいは少ない検査を行い、病気が発症している場合はある程度の負担も発生する検査を行うという方法が一般的となっています。
当院の診察時間・受付方法について
いたや内科クリニックでは、動脈硬化疾患に関連する血糖値、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)といった数値の即日検査が可能です。
診療時間は、平日の月〜金曜日が9:00〜12:00と14:00〜18:00、土曜日は9:00〜14:00、水曜、日曜、祝日休診となっています。
診療科目は、内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病内科、アレルギー内科、予防接種、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、自費診療、往診応需です。
当院について詳しく知りたい方は、こちらの公式ホームページも合わせてご参照ください。
生活習慣病の一つである動脈硬化疾患とは?|まとめ
以下が今回のまとめとなります。
- 動脈硬化疾患は病態であり、かつ様々な生活習慣病の原因になりうる
- 悪玉コレステロールや老化等による血管の硬化、弾力性の消失が原因
- 加齢・性別・遺伝といった要因があるものの、予防できる部分もある
- 動脈硬化疾患を調べられる検査は複数ある
日本動脈硬化学会のサイト内に予防方法についてまとめられたページがあったので、気になる方は「動脈硬化性疾患の発症を予防するためには?」をご参照ください。
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