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睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法について解説します

2022.10.13

睡眠時無呼吸症候群の治療にはCPAP療法がいいって聞いたけど…。 CPAP療法ってなに? このような疑問にお答えします。 この記事では、睡眠時無呼吸症候群の治療法のひとつ「CPAP(シーパップ)療法」について解説していきます。記事の後半では「CPAP療法により起こりうる症状」についても解説しておりますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

【目次】
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法について解説する前に
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法のマスク装着について
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法には合併症の予防効果もあります
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法はSASの根本的な治療法ではありません
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法は健康保険が適用されます
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP装置の設定は変更できます
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状4つ
【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状1】耳鳴りがする
【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状2】のどや目が乾く
【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状3】鼻の周りが赤くなる
【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状4】お腹が張る
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP装置は清潔に保ちましょう
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法をお考えの方へ

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法について解説する前に

はじめに「睡眠時無呼吸症候群」について解説します。睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する疾患。医学的な定義では、無呼吸の状態が7時間睡眠の間に30回以上。もしくは1時間の中で5回以上起こっていれば「睡眠時無呼吸症候群」となります(※気道の空気の流れが10秒以上止まることを「無呼吸」と言います)。睡眠時無呼吸症候群については「睡眠時無呼吸症候群の原因や治療法について解説しているサイト」に詳しく書いておりますので、気になる方はこちらをご覧ください。

※睡眠時無呼吸症候群を英語で表すと「Sleep Apnea Syndrome」。そのため、頭文字を取りSAS(サス)とも呼ばれておりますよ。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法とは?

CPAP(シーパップ)療法とは、CPAP装置からホースやマスクを介して処方された空気を気道に送り、気道が塞がらないようにする治療法。閉塞性睡眠時無呼吸症候群に有効な治療方法として、現在、欧米や日本国内で最も普及している治療方法になります。CPAP治療を行うことで睡眠中の無呼吸やいびきが軽減。その結果、しっかりと眠れるようになるため、昼間の「眠気」や「疲労感」などの症状が改善しますよ(個人差はありますが…)。もちろん睡眠中のみの使用ですので、日中は通常の生活が可能です。なお、CPAP治療は「Continuous Positive Airway Pressure」の頭文字をとって「CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」と呼ばれております。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法のマスク装着について

ポリソムノグラフィーのためにベッドで患者を準備する医師(睡眠研究) ストックフォト

CPAP療法では「鼻マスクを正しく装着できているかどうか」が重要なポイントです。そのため、一般的にはCPAP治療を開始する前に、一晩医療機関に入院し「鼻マスクの調整」や「患者さんの状態に合わせた空気圧の調整」などを行います。ですので、マスクの装着に不安のある方でも大丈夫です。CPAP療法のマスク装着について心配な方は、コツがつかめるようになるまで医師や医療機関のスタッフに相談してみるといいでしょう。なお、CPAP療法におけるマスク装着の重要性は「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」でも同様のことを言っておりますよ。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法には合併症の予防効果もあります

CPAP治療は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状を改善するだけではありません。睡眠時無呼吸症候群によってリスクを高める生活習慣病のコントロールや「心筋梗塞」「脳梗塞」などの重大な病気に直結する「動脈硬化の進行の予防」などにも役立つことがわかっています。CPAP治療は睡眠の質を改善するだけでなく、各種合併症への予防効果もあるのです。合併症の予防効果については「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」でも同様のことを言っております。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法はSASの根本的な治療法ではありません

CPAP療法は対症療法であり、睡眠時無呼吸症候群の根本的な治療法ではありません。CPAPの使用を途中でやめてしまうと、また症状が出てきます。ですので、CPAP療法においては継続することが非常に重要です。毎日鼻マスクを装着することは大変かと思いますが、重症患者様においては、CPAP療法を受けなかった患者より長生きしていることもわかっていますので、根気強く続けましょう。なお、CPAP療法に至るまでの流れについては「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」をご覧ください。

閉塞性睡眠時無呼吸療法。 - cpap ストックフォトと画像

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法は健康保険が適用されます

CPAP療法には健康保険が適用されます。そのため、比較的安い料金で治療できます。正確な金額は各医療機関によって異なりますが、一般的に「保険適用3割負担の方」で月に5,000円前後になりますよ。CPAP療法の料金については「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」でも同様のことを言っております。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP装置の設定は変更できます

CPAP治療で処方されている圧力は、患者さんに合わせて設定されています。そのため、CPAP装置から送られる空気の圧力に慣れることができない、鼻マスクがつけにくいなどの場合は、鼻マスクの「種類」や「CPAP装置の設定」を変更できます。もし、設定された空気圧で不快感があるなど、CPAP治療が辛くなったときは医師に相談しましょう。なお、空気圧の不快感については「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」でも同様のことを言っております。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状4つ

CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療の柱といえる治療法です。しかしCPAP治療を始めたら、気になる不快な症状が出てくることがあるかもしれません。ここでは代表的な症状をご紹介します。なお、CPAP療法の効果が見られない場合の対処法については「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」に詳しく記載しています。ご興味のある方はご覧ください。

【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状1】耳鳴りがする

CPAP療法により起こりうる症状1つ目は『耳鳴りがする』です。耳と鼻は直接つながっているため、圧力のかかった空気が耳に抜けて不快に感じることがあります。耳鳴りは、「CPAP装置」の圧を調整することで症状が改善する場合もあるので医師に相談しましょう。

枕で耳を覆う眠れない女性。 - 耳鳴り ストックフォトと画像

【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状2】のどや目が乾く

CPAP療法により起こりうる症状2つ目は『のどや目が乾く』です。患者様の中には、CPAP治療を始めてから、のどや目の乾きを訴える方がいます。のどや目の乾きは、マスク周りからの空気漏れが原因かもしれません。のどや目の乾きが続く場合は、マスクフィッティングから見直す必要があるので医師にご相談しましょう。のどや目の乾きについては「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」でも同様のことを言っておりますよ。

【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状3】鼻の周りが赤くなる

CPAP療法により起こりうる症状3つ目は『鼻の周りが赤くなる』です。患者様の中には、CPAP治療を始めてから、鼻の周りが赤くなったり、かぶれたりする方がいます。このような場合は、マスクを強く締め付け過ぎている可能性があるので、マスクフィッティングを見直しましょう。なお、マスクフィッティングを見直しても改善しないときには、マスクそのものの形が合っていない可能性も考えられます。ですので、別タイプのマスクへの変更も含めて医師に相談しましょう。

【睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法により起こりうる症状4】お腹が張る

CPAP療法により起こりうる症状4つ目は『お腹が張る』です。お腹が張る症状は、無意識に空気を飲み込んでしまうことで起こります(おならが出やすくなることもあります)。お腹が張る感じは、CPAP装置の圧調整で症状が改善する場合があるので医師に相談しましょう。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP装置は清潔に保ちましょう

CPAP装置は毎日使うものです。そのため、CPAP装置はいつも清潔にしておく必要があります。特に、顔まわりに直接ふれる鼻マスクは小まめなお手入れが大切です。CPAP装置は、取り扱い説明書にそってマスク・エアチューブの適切なお手入れを心がけましょう。なお、CPAP装置の手入れについては「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」に詳しく記載しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。

液体とバー自然エコソープラットは黄色の背景に横たわって - せっけんの泡 ストックフォトと画像

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法!CPAP療法をお考えの方へ

医師が医療処方箋を書く - 治療 ストックフォトと画像

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、積極的に検査しましょう。なぜなら、睡眠時無呼吸症候群は極めて危険な病気。単なる睡眠障害ではありません。最悪の場合、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こし、突然死に至る恐れもあります。ですから、睡眠時無呼吸症候群の症状が疑われる場合は放置せず、速やかに検査を受けましょう。なお、CPAP療法が可能な医療機関を探したい方は「睡眠時無呼吸症候群の治療法としてCPAP療法を取り上げているサイト」をご覧ください。こちらから専門の医療機関を探すことができますよ!