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睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意しよう!子供のSASについて解説します
2022.10.13
睡眠時無呼吸症候群って…。 子供でもなるの? このような疑問を抱えている方はいませんか? 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気。一般的に大人の病気として知られています。しかしながら子供でも「睡眠時無呼吸症候群」を患う可能性は十分に考えられます。ですから、子供に睡眠時無呼吸症候群の症状が見られる場合は、速やかに専門医のもとを訪れましょう。 この記事では「子供の睡眠時無呼吸症候群」について解説していきます。記事の後半では「睡眠時無呼吸症候群と寝方の関係」についてもご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。なお、子供の睡眠時無呼吸症候群の治療法については「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説しているサイト」に詳しく記載しております。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASについて解説する前に
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供と大人ではSASの基準が違います
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供と大人では重症度分類も異なります
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因とは?
【子供の睡眠時無呼吸症候群の原因1】扁桃肥大(へんとうひだい)
【子供の睡眠時無呼吸症候群の原因2】アデノイド肥大
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASは他にも原因があります
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因1】下アゴが小さい
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因2】アレルギー性鼻炎
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因3】肥満
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!肥満の子供は横向きに寝ましょう
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を横向きに寝かせる方法2つ
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を横向きに寝かせる方法1】抱き枕を使う
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を横向きに寝かせる方法2】パジャマに工夫を施す
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!この症状に当てはまる子供はSASの疑いがあります
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を守るために専門医のもとを訪れましょう
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASについて解説する前に
まずは「睡眠時無呼吸症候群」について解説します。睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する病気。医学的な定義では、無呼吸の状態が7時間睡眠の間に30回以上。もしくは1時間の中で5回以上起こっていれば「睡眠時無呼吸症候群」となります(※気道の空気の流れが10秒以上止まることを「無呼吸」と言います)。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まることによって血液中の酸素濃度が下がったり、血圧が急上昇したりするため「高血圧・糖尿病」などの生活習慣病や「心筋梗塞・脳梗塞」などの命にかかわる病気を引き起こします。ですから、睡眠時無呼吸症候群は放置せず、速やかに「かかりつけ医」に相談しましょう。なお、子供の睡眠時無呼吸症候群の診断については「子供の睡眠時無呼吸症候群の診断について解説しているサイト」をご覧ください。
※睡眠時無呼吸症候群は(Sleep Apnea Syndrome)の頭文字を取ってSAS(サス)とも呼ばれております。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供と大人ではSASの基準が違います
子供と大人では、睡眠時無呼吸症候群の基準が違います。子供の睡眠時無呼吸症候群は「無呼吸時間が10秒に至らなくても、2回分の呼吸停止があれば無呼吸と診断できる」とされております。一方、大人の睡眠時無呼吸症候群は「10秒以上の呼吸停止が、1晩(7時間の睡眠中)に30回以上、または1時間に5回以上」とされております。現在、子供の睡眠時無呼吸症候群は新生児から小学生までの「1%~3%」に見られると言われております。しかし潜在患者も多いため、実際にはもっと多くの患者様がいると考えられるでしょう。潜在患者が多いことについては「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説しているサイト」でも述べております。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供と大人では重症度分類も異なります
睡眠時無呼吸症候群は、子供と大人で重症度分類も違います。子供の睡眠時無呼吸症候群は、1~5を軽症、5〜10を中等症、10以上を重症としています。一方、大人の睡眠時無呼吸症候群では、無呼吸低呼吸指数(AHI)が5~15を軽症、15~30を中等症、30以上を重症としております。なお、無呼吸低呼吸指数(AHI)については「近畿中央呼吸器センターのホームページ」に詳しく記載しております。ご興味にある方はぜひご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因とは?
子供の睡眠時無呼吸症候群の原因は、大きく分けると下記の2つになります。
【子供の睡眠時無呼吸症候群の原因1】扁桃肥大(へんとうひだい)
子供の睡眠時無呼吸症候群の原因1つ目は「扁桃肥大」です。扁桃肥大とは、咳や発熱などの症状がないのにも関わらず、喉の奥にある扁桃(扁桃腺)が腫れて肥大した状態。子供の扁桃は3歳頃から大きくなり、7歳頃にピーク。10歳頃には小さくなります(その後は徐々に退縮していきます)。扁桃肥大になると、いびきによる睡眠時無呼吸、日中眠そうにしているなどの「睡眠障害」や「呼吸障害」などの症状を引き起こす可能性があります。扁桃肥大については「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説しているサイト」で詳しく解説しておりますので、気になる方はご覧ください。
【子供の睡眠時無呼吸症候群の原因2】アデノイド肥大
子供の睡眠時無呼吸症候群の原因2つ目は「アデノイド肥大」です。アデノイドとは、鼻の一番奥、喉との間の上咽頭にあるリンパ組織のかたまりです。このアデノイドが色々な原因で大きくなり、鼻や耳に様々な症状を引き起こす場合をアデノイド肥大と呼びます。アデノイドが肥大すると、鼻の空気の通り道が狭くなるため、鼻づまり、鼻声、いびき、口呼吸などが発生。ひどいときには「睡眠時無呼吸症候群」が起こります。なお、アデノイド肥大については「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会」や「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説している記事」でも述べております。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASは他にも原因があります
子供の睡眠時無呼吸症候群の原因は主に上記の2つです。しかし、なかにはそれ以外の原因によって睡眠時無呼吸症候群を発症する子供がいます。以下、子供の睡眠時無呼吸症候群の原因として他に考えられるものです。
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因1】下アゴが小さい
1つ目にご紹介する子供の睡眠時無呼吸症候群の原因として他に考えられるものは「下アゴが小さい」です。下アゴが小さく後退していると「舌根」が落ち込み、気道が狭くなりやすいです。そのため「下アゴ」が小さいことが原因で、睡眠時無呼吸症候群を発症する可能性はあります。なお、下アゴが小さいことについては「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説しているサイト」でも述べておりますよ。
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因2】アレルギー性鼻炎
2つ目にご紹介する子供の睡眠時無呼吸症候群の原因として他に考えられるものは「アレルギー性鼻炎」です。近年は大人と同様、子供のアレルギー性鼻炎も増加しております。アレルギー性鼻炎になると、鼻からの呼吸がうまくできず、無呼吸を引き起こす可能性があります。ですので、アレルギー性鼻炎が原因で睡眠時無呼吸症候群になることもあり得るでしょう。アレルギー性鼻炎については「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説しているサイト」でも述べておりますよ。
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供のSASの原因3】肥満
3つ目にご紹介する子供の睡眠時無呼吸症候群の原因として他に考えられるものは「肥満」です。近年は子供の肥満が増加しております。肥満は体だけでなく「軟口蓋」や「喉」にも脂肪がつきます。そのため、上気道を狭めることになり、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!肥満の子供は横向きに寝ましょう
睡眠時無呼吸症候群の子供には「仰向け」で寝ることをやめて「横向き」で寝ることをおすすめします。なぜなら、仰向けで寝ると舌や軟膏蓋が下がり、上部気道を塞ぐため無呼吸症候群の原因になるからです。特に肥満の子供は「軟口蓋」や「喉」に脂肪がついているため、仰向けで寝ると、より呼吸がしづらくなります。ですので、仰向けで寝る習慣がある子供は「横向き」の姿勢で寝るようにしましょう。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を横向きに寝かせる方法2つ
仰向けで寝る習慣がある子供は「横向き」に抵抗があると思います。ですので、横向きで寝ることに抵抗がある子供には、以下の方法を試すといいでしょう。
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を横向きに寝かせる方法1】抱き枕を使う
1つ目にご紹介する子供を横向きに寝かせる方法は『抱き枕を使う』です。抱き枕を使うと「仰向け」や「うつ伏せ」では眠りにくい。そのため、自然と横向きになります。横向きの姿勢に抵抗がある子供には「抱き枕」を使うといいでしょう。
【睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を横向きに寝かせる方法2】パジャマに工夫を施す
2つ目にご紹介する子供を横向きに寝かせる方法は『パジャマに工夫を施す』です。パジャマの背中側にポケットを縫い付けて、その中にテニスボールをいれます。そうすると睡眠中に寝返りをうったら、背中のボールが刺激となり、自然に体の向きを元に戻すという仕組みです。この方法は強制的に横向きに寝る方法なので、どうしても横向きで寝かせたい方のみ、お試しください。
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!この症状に当てはまる子供はSASの疑いがあります
子供に下記の症状が見られたら、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。お心当たりのある親御さんは、速やかに専門医に相談しましょう。なお、「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説しているサイト」では子供の寝ている様子を動画撮影して「医師に見せること」をおすすめしておりますよ。
<子供の睡眠時無呼吸症候群!日常生活の症状>
食欲の低下
長時間の昼寝
学校での居眠り
集中力の低下
口呼吸
やけに怒りっぽい
鼻が詰まっている
アデノイド顔貌(口を開けて舌を突き出した顔つき)
※集中力の低下については「子供の睡眠時無呼吸症候群について解説しているサイト」でも述べております。
<子供の睡眠時無呼吸症候群!起きているときの症状>
頭痛
機嫌が悪い
口が渇いている
寝起きが悪い
<子供の睡眠時無呼吸症候群!眠っているときの症状>
大きないびきをかく
ひんぱんに寝返りをする
よく咳き込む
寝汗をかく
夜尿症(おねしょ)
数秒間、呼吸が止まる
何度も起きる
陥没呼吸(胸の中央がへこむ呼吸)
睡眠時無呼吸症候群は寝方にも注意!子供を守るために専門医のもとを訪れましょう
睡眠時無呼吸症候群は極めて危険な病気。単なる睡眠障害ではありません。放置してしまうと様々な合併症を引き起こす可能性があります。ですので、ですので、子供に睡眠時無呼吸症候群の症状が見られたら、速やかに専門医のもとを訪れましょう。
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