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花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?

2024.02.22

花粉症はくしゃみ、鼻水・鼻詰まりといった風邪に似たような症状が出るため、特にこれまで花粉症になったことがない人はすぐに判断できないことでしょう。この記事では、花粉症により現れる主な症状について詳しく解説していきます。

【目次】
花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|はじめに
花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|花粉症の主な症状について
花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|花粉症の症状はなぜ出るの?
花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|花粉症の検査・診断と治療法について
花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|まとめ

花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|はじめに

花粉症は誰がいつなってもおかしくない病気であり、いまや現代病の一つとも言わています。

これまで周囲で花粉症の人を見て大変さを頭で理解していても、実際に自分が罹ってみると思った以上に苦労した、どう対処して良いか困ったという状況に陥った人もいるのではないでしょうか。

花粉症の有病率はこの数十年で増加の一途を辿っていますが、それと共に予防・対策方法の情報や治療法などは充実してきています。

しかし花粉症について正しく理解して自分に見合った治療をしないと、効果がなく症状を我慢しなければいけない状況が毎年やってくる可能性もあります。

また花粉症による症状は様々あるため、風邪などと勘違いして自発的に誤った市販の薬を飲んでしまうこともあるでしょう。

この記事では花粉症の症状について詳しく解説し、合わせてそのメカニズムや検査・診断方法、一般的な治療法について紹介していきます。

花粉症全般について詳しく知りたい方は是非ご覧ください。

なお、花粉症の有病率の推移などについては環境省によるこちらの資料に紹介されていたため、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。

花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|花粉症の主な症状について

花粉症による主な症状はくしゃみや鼻水・鼻詰まりです。

これらの症状は風邪をひいた場合でも現れるため、特に初めて花粉症になった人は自分で誤って風邪だと決めつけてしまうこともあるでしょう。

基本的には病院に行って症状を正しく伝え、適切な検査・診断を受けることをおすすめしますが、ある程度自分で見分けることもできます。

例えば、風邪の時に出る鼻水は粘り気のある黄色がかったものですが、花粉症の時の鼻水は透明でサラサラしており、下を向くとスッと流れ落ちそうになります。

また花粉症の場合は、何度鼻をかんでも同じようなサラサラした鼻水が絶えず出る状態が続きます。

さらに花粉症の場合のくしゃみは連続して出ることが多く、出る前には鼻に強いムズムズを感じます。

目、喉、皮膚といった場所に痒みが出るのも花粉症の症状で、これは風邪にはないものなのでわかりやすいでしょう。

なお花粉が飛散する量に関しては季節はもちろん、その日の天気や時間帯によっても異なるため、特に症状が強く現れる時間帯があります。

朝起きた時や日中〜夕方にかけては症状が現れやすいという傾向があることも覚えておきましょう。

なお、くしゃみや鼻水・鼻詰まりといった代表的な症状と違ってあまり知られていないですが、咳や頭痛が引き起こされることもあります。

これらの症状も風邪と混同してしまう一因となるので注意が必要です。

花粉症による咳は、鼻で起こったアレルギー反応が気管に伝わることで発生する他、喉の奥の痒みやイガイガ、不快感によって発生することもあります。

さらに鼻水・鼻詰まりによって鼻呼吸がしづらくなると自然と口呼吸をするようになりますが、これによって口や喉が乾燥しやすくなった結果、咳が出るということもあります。

頭痛に関しては副鼻腔炎が原因で起こります。

副鼻腔炎は風邪の症状を長引かせる要因にもなりますが、花粉症においても副鼻腔が炎症を起こして発症することがあります。

副鼻腔炎は、顔の感覚を脳に伝える三叉神経や、その三叉神経から伸びている眼神経などに支障をきたし、これによって頭痛の症状が現れるようになります。

頭痛の原因は他にもあり、免疫系細胞から分泌されるタンパク質「サイトカイン」が関係していることも考えられます。

花粉症を発症すると出来上がった抗体が肥満細胞と結合しますが、その時にサイトカインのような刺激物質を生成します。

このサイトカインが脳を刺激することで頭の痛みを感じるようになるというメカニズムです。

なおサイトカインによる頭痛は、コロナでも同じメカニズムで発症する可能性があると報告されています。

風邪やコロナ、インフルエンザといった病気と花粉症で大きく違う点としては発熱が挙げられます。

花粉症でも副鼻腔炎による微熱が認められることもありますが、基本的に高熱になることはありません。

もし花粉症と思っていたにもかかわらず38°C前後の高熱が出た場合は、インフルエンザやコロナを疑った方が良いでしょう。

こちらのサイトでは、花粉症とその他似た症状の出る病気で起こる症状の違いが表でまとめられていたので、ぜひあわせてご覧ください。

花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|花粉症の症状はなぜ出るの?

花粉症は、植物から発せられる花粉が体内に入ることで引き起こされる季節性のアレルギー疾患です。

ただし花粉そのものが前述したような症状を引き起こすわけではなく、人の体で生成される「IgE抗体」が直接の原因となります。

人の体は花粉を異物と判断しますが、免疫システムによって異物と判断されると体から排出しようとして抗体を作り出します。その抗体こそがIgE抗体です。

IgE抗体は花粉に触れる度に生成され、蓄積されます。よく人が体内に溜められる量の限界を超えたら花粉症を発症すると言われますが、この蓄積されるものの正体は花粉ではなく、IgE抗体です。

IgE抗体が一定量蓄積された状態で花粉に触れると、アレルギー反応を起こすヒスタミン等が分泌され、くしゃみ等の症状が現れることとなります。

以上のようなメカニズムを考えると、花粉症にならないためにはIgE抗体を作り出さない対策が効果的と言えます。

そのためには花粉に触れないことが一番です。

マスクや花粉用のメガネの着用はもちろん、衣服に関してもなるべく花粉の付きやすいウール、フリース、ニット等の素材は避けましょう。

また、帰宅時には玄関先で花粉を落として部屋には持ち込まず、手洗いやうがい、目や顔を洗うことは忘れずに行いましょう。

近年はそのシーズン通しての花粉の飛散量、週間・翌日の飛散量を天気予報等で知らせてくれるため、それらの情報をチェックして、花粉の多い日はなるべく外出を避けるというように対処するというのも効果的です。

十分な睡眠や規則正しい生活といった、普段からの健康管理を心がけることも花粉症にかかりづらくする方法の一つです。

なお、花粉症は誰でも発症する可能性があるものですが、発症しやすい人の傾向はあります。

まず、遺伝的にアレルギー体質であることが発症しやすい人の特徴の一つで、両親が花粉症である場合はその子供が花粉症になる可能性が高くなると言われています。

その他の原因として食生活の変化が挙げられます。

花粉症が現代病と言われる由縁にも繋がりますが、現在は従来の日本人の食文化が薄れつつあり、食の欧米化が加速しています。

このことがアレルギー体質を引き起こしやすくさせる原因と見られています。

さらに免疫機能の低下も発症原因の一つとなります。

睡眠不足や不規則な生活、ストレス多い生活を続けることで自律神経を乱して花粉症を発症したり、喫煙やアルコールの習慣がある人は花粉症の症状を悪化させる原因になったりということがあります。

排気ガスが多い、アスファルトが多いといった地域の特性が花粉症になりやすい原因になることもあります。

排気ガスは中に含まれる微粒子とともに花粉を吸いこむことで、アレルギー反応が出やすくなります。

アスファルトに関しては土のように花粉を吸収してくれないため、地面に落ちた花粉が何度も飛散して体内に侵入する可能性を高くします。

花粉症を引き起こす植物

人の体内に花粉が入ると体が異物と認識してくしゃみや鼻水などの反応が見られるようになりますが、誰もが花粉症を発症するわけではなく、また通年性アレルギーのように反応する植物も人によって異なります。

例えばスギやヒノキに反応する人は春、ブタクサやイネ科の植物に反応する人は秋に花粉症の症状が見られますが、両方に反応する人もいます。

具体的な植物ごとの期間を解説すると、春先から梅雨前までは主にスギやヒノキなどから花粉が飛散します。スギは2〜4月頃、ヒノキは3〜4月頃に一番顕著となります。

5〜10月にかけてはカモガヤ、オオアワガエリ、ススキといったイネ科の植物から花粉が飛散します。

他にも1月~4月にハンノキ、3月下旬~6月にシラカンバ、8月~9月にブタクサ、9月~10月にヨモギ、8月~10月にカナムグラといった植物からも花粉が飛散します。

また近年は日本の四季が曖昧になってきており12月になっても暖かい日も出てきているので、飛散する時期も少しずつ延びていることには注意が必要です。

植物の分布状況も地域によって異なるので、住んでいる場所によって注意する季節や対象が異なることも覚えておきましょう。

こちらの記事では原因植物が花粉を飛散させやすい季節や分布についてまとめられていたので、詳しく知りたい方はご覧ください。

花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|花粉症の検査・診断と治療法について

花粉症を含めたアレルギー関連の検査は、すでに現れている症状などからあらかじめ可能性のあるアレルゲンを特定したうえで、実際にそのアレルゲンに反応するかを様々な方法でチェックすることとなります。

一般的な検査方法としては、血中のIgEの量を調べる「血中IgE検査」、皮膚の表面に直接アレルゲンを触れさせて反応があるか確認する「皮膚反応検査(プリックテスト、スクラッチテスト等)」、花粉エキスを染み込ませた紙を鼻の粘膜に貼って反応があるかを確認する「鼻粘膜誘発テスト」があります。

その他にも、目の粘膜を採取してアレルギーを発症する白血球の状態となっているかを検査する方法、花粉エキスを点眼してアルルゲンへの反応を確認する方法もあります。

以上の検査によって花粉症が診断された場合、患者の希望や医師との話し合いによって「対症療法」か「根治療法」、もしくはその両方を実施して治療を進めることとなります。

対症療法には内服薬・点鼻薬・点眼薬による薬物療法、レーザー手術があります。

根治療法としては「皮下免疫療法」「舌下免疫療法」といったアレルゲン免疫療法(減感作療法)があります。

皮下免疫療法は通院して数年間注射を繰り返して根治を目指す方法であり、舌下免疫療法は薬の服用のみで根治が目指せるので、後者の方が患者の負担は少なくなります。

ただし舌下免疫療法で治療できるのはスギ花粉症とダニアレルギーに限られる点については注意が必要です。

花粉症の治療法についてさらに詳しく知りたい方はこちらの情報などをご参照ください。

当院について

いたや内科クリニックは、花粉症を含めたアレルギーの検査方法を「採血検査(特異的IgE抗体検査)」でおこない、治療法としてアレルゲン免疫療法に対応している医療機関です。

診療時間は、月〜金曜日が9:00〜12:00と14:00〜18:00、土曜日は9:00〜14:00、水曜、日曜、祝日休診、予約不要で当日の受診も可能となっています。

JR総武線東中野駅、都営大江戸線東中野駅A2出口よりそれぞれ徒歩2分の場所にあるので交通の便も良いクリニックです。

当院について詳しく知りたい方は、こちらの公式ホームページも合わせてご参照ください。

花粉症の症状について紹介!咳や頭痛もあるの?|まとめ

  • 花粉症の主な症状には、くしゃみや鼻水・鼻詰まりのほか咳や頭痛もある
  • 咳は気管への刺激や喉の違和感、乾燥によって起こる
  • 頭痛は副鼻腔炎やサイトカインによる脳への刺激で起こる
  • 花粉症の症状の直接の原因は人の体で生成される「IgE抗体」
  • 治療法は内服薬・点鼻薬・点眼薬による薬物療法、レーザー手術といった対処療法と、下免疫療法、舌下免疫療法といった根治療法の2種類がある

花粉症の予防法や症状の和らげる方法について詳しく知りたい方は、あわせてこちらの記事もご参照ください。

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